第五十三訓 ページ5
数日後、僕と総悟君はある件について万事屋を訪れていた。
空は鉛色で雨が降り続けている。まるでこれから話す事を見透かしているかのように重苦しかった。
銀時「あー、嫌な雨だ。
何もこんな日にそんな湿っぽい話持ち込んで来なくてもいいじゃねーか」
『それは悪かったけど、一応知らせておこうと思って』
ある件…それは、鬼道丸が先日煉獄関の者に殺された事。
神楽ちゃんと新八君がその関係者と戦闘している間にやられたらしい。
根は良い人だと二人から聞いていたからなのか、二人はかなり落ち込んでいる。
沖田「旦那、妙なことに巻き込んですいませんでした。
この話はこれっきりにしやしょーや。これ以上関わってもロクな事なさそーですし」
そう言って総悟君が立ち上がったのにつられ、立ち上がると万事屋の扉が開いた。
沖田「！テメーら此処には来るなって言ったろィ？」
そこには鬼道丸こと、道心が育てた子供達がいた。
子供達は自分達の宝物を広げ「仇を討ってくれ」と涙を流しながら頼んだ。
それから道心が人としてしてはならない事をしていた事も知っていた。
それでも尚、子供達にとっては道心は「父親」であり「先生」でもある。
先生か…
目の前で涙を流す子供達が、いつかの自分と重なる。
先生を奪われ、取り戻そうと奔走していたあの日……無意識に手が痛む程まで握っていた。
銀時「おい、ガキ。
これ今流行りのドッキリマンシールじゃねーか？」
「そうだよ。なんで兄ちゃん知ってるの？」
銀時「何でってオメー、俺も集めてんだ…ドッキリマンシール。
後で返せっつってもおせーからな」
「兄ちゃん！！」
どうやら銀時はやる気のようで総悟君と神楽ちゃんに言葉を返さず、玄関まで歩いていった。
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春菊(プロフ) - きゃりーさん» きゃりーさん、コメントありがとうございます。なるべく早く更新できるように頑張ります (2023年1月3日 22時) (
レス) id: c0cf6981ed (このIDを非表示/違反報告)
きゃりー(プロフ) - いつも楽しく小説を読ませていただいています。主様のペースで頑張ってください！更新楽しみに待っています。 (2023年1月3日 22時) (レス) @page34 id: 6e7a74487c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春菊 | 作成日時：2022年10月29日 22時
