【twst】ただ推しのSSRが当たっただけなのに！！！ 4

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エース
「そんな暗くなるなよ、俺までも暗くなるじゃん。…あと、別に気にしてないし」



そう言いながら、階段を下りてくる。
私の前に止まると、紙袋に手を伸ばしてきた。

スっと紙独特の感触が消えて、エースの手に渡る。



エース
「ありがと、もらっとくわ」



一言、柔らかい声が静かに響いた。

ホッとしているような、嬉しそうな、そんな声。
誰が聞いても、彼が今どんな表情なのか見当がつくような声。

実際にエースは少し微笑んでいた。
心の底から安心したような表情だ。



A
「……」



初めて見る、エースの柔らかい笑顔に目が見開くほど驚いた。

そして、許して貰えたのだと理解した。

張り詰めていた緊張と胸にこびりついていた重さから一気に解放される。
その後、すぐに安堵と脱力感に包まれた。



A
「よ、良かったぁぁー！ 仲直りできなかったらどうしようかと思った」



心の声が自然と口から出てくる。



A
「ありがとう、許してくれて」



エース
「お、おう」



A
「もう夜遅いから、また明日ね！」



言って、エースに背中を向けた。



よし、仲直りした！ 居場所は取り戻せた！
これで良い、うん、これで良いんだ。



と、残りの階段を駆け足で降りながら、自分に言い聞かせる。
扉の前に着くと、手を扉の表面につけ、押し開いた。



＿＿本当にこれで良い。
例え、空気読んで顔色をうかがったとしても。
それで、居場所がなくならないなら、それで。



扉を開けると、夜風が体を包み込んだ。





テストまであと＿＿6日。

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