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A
「あ、ジャスミンだ」
1口飲み終えた後、独り言のように呟く。
見覚えのある香りと味が、嗅覚と味覚を刺激し、どんな紅茶かを導き出した。
リドル
「そうだよ。君にも分かるってことは、そちらの世界にもあるんだね」
と、先輩は自分の分の紅茶を机の上に置く。
コトっと音がした後、先輩は椅子に腰をかけた。
A
「はい。よくコンビニとかに売られてますよ」
リドル
「それぐらい有名なのだろうね」
A
「ですねぇ」
先輩はティーカップを持ち、ジャスミン茶を口に運んだ。少しして、口からカップを離し、受け皿に置く。
リドル
「少し落ち着いたら、宿題の確認テストを始めるよ」
A
「分かりました。頑張ります!」
私が返事をすると、先輩は手元に何かを取り出した。その手元に視線を移すと、少し分厚い書類の束があった。
先輩は険しい顔をしながら、目を右から左へと往復する。読むのが大変そうだ。
A
「アズール先輩が書いた書類、読むの大変そうですね」
言うと、先輩の目が私に向けられた。
リドル
「よく分かったね。確かに、この書類はアズールが書いたものだ。どうして分かったんだい?」
A
「寮長会議の書類ってアズール先輩が書きそうだなって思ったんです。
リドル
「別に構わないけど、まだ文字が読めないだろう?」
A
「読めないですね…。でも、どんなものなのか興味がありまして」
リドル
「分かった。少しの間だけ貸してあげよう」
A
「すみません、ありがとうございます」
差し出された資料を両手で丁寧に取り、目を通す。
繋ぎ文字が上から下までびっしりと書かれていて、何が書いてあるのかさっぱり分からない。
でも、この字が推しのものだと思うと愛おしい。
字を見るだけでも癒しになる。
しかし、読めないのが残念だ。
読めるようになったら、推しの事をさらに知れるだろう。それを出来ないのが残念だ。
そのために、読み書きを頑張らなければ。
そう思うと、モチベーションが上がる。
にしても心無しか、文字が美味しそうに見えるな…めっちゃ美味そう。(重症)
推しが書いて触れたものとか美味しそうじゃないか…やばぁい、食べたーい。
リドル
「もういいかい?」
A
「あ、はい。ありがとうございます」
ハッと意識を取り戻す。
書類を回転させて、先輩に文字が向くように渡した。
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リミ - 私も多分ツイステの世界に行ったら発狂すると思います!面白かったです!応援してます (7月13日 18時) (レス) @page27 id: aba199bd02 (このIDを非表示/違反報告)
猫田 - 最高です!(語彙力無くてすみません)応援してます!! (2021年9月19日 11時) (レス) id: 7820b61858 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2021年7月8日 23時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
アルト(プロフ) - え、好きです()裏話って言いますか...ゲームにはない話が沢山あって読んでて楽しかったです!整理お疲れ様です、更新楽しみにしてます! (2021年6月7日 0時) (レス) id: a93e709eaf (このIDを非表示/違反報告)
ダブルブェ(プロフ) - あーんこさん» あーんこさん、ありがとうございます!返事遅くなりすみません。そう言って頂けて凄く嬉しいです!整理し終わったので後は書くだけです!頑張ります! (2021年4月7日 20時) (レス) id: fbab1bff8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ダブルブェ | 作成日時:2021年3月11日 3時