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A
「待って待って! 怖い怖い怖い怖い! そんなの聞い___」
トレイ
「行くぞ」
私の心の準備を待たずに、
先輩は中指を親指にセットする。
額と垂直になるように指を傾け、
ど真ん中に位置を定めた。
デコピンの1番痛いやり方を知っていらっしゃる!
こやつ、
A
「あーもー! 一思いにやってください!」
覚悟を決めて、目をキュッと閉じる。
暗い視界の中で襲いかかる痛みを待った。
けれど額にかかるはずの痛みがなく、
代わりに頭上に僅かな重さを感じた。
先程の撫で方と同じように、
少し弾ませながら優しく撫でられるのを感じる。
じゃ、さっきのお仕置とかデコピンとかなんなのやら。
不思議に思い、目を開ける。
そこには
トレイ
「はは、全部嘘だよ。いつもお疲れ様」
ボッと顔が熱くなる。
私は反射的に顔を机に伏せた。
鼓動がさっきよりも更に強くなっていく。
そうやって涼しい顔で嘘つくぅぅぅぅ!!!
あっっっま!!! 甘すぎる!!! 甘すぎるよ!!!
これじゃ、正解しても間違っても撫でてくるじゃん!!!
トレイ
「大丈夫か?」
A
「大丈夫じゃないです。このままだと、
トレイ
「はは、それは美味しそうだな」
食べる気!? 私を食べる気!? 変な想像するからその発言やめてくれ!
トレイ
「顔を上げてくれないか。これじゃ勉強出来ないぞ」
A
「すみません、無理です。
上げたいのは山々なんですが、先輩の破壊力のせいで出来ません」
トレイ
「悪かったって。お茶を持って来ようか?」
A
「大丈夫です。少しの間だけ、このまま休憩してもいいですか? そしたら顔を上げられます」
トレイ
「分かった。じゃ俺は他の寮生を見に行ってくるよ」
椅子を引く音が聞こえた。
先輩が席を立ったのだろう。
私は高揚感と鼓動が落ち着くまで顔を机に伏せ続ける。
やばい…トレイ先輩といるとダメっダメになってしまう。
やっぱ怖いな、メンヘラ製造機…。
しばらくすると、
だんだんと気分が落ち着いていった。
それと同時に睡魔が襲ってきた。
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リミ - 私も多分ツイステの世界に行ったら発狂すると思います!面白かったです!応援してます (7月13日 18時) (レス) @page27 id: aba199bd02 (このIDを非表示/違反報告)
猫田 - 最高です!(語彙力無くてすみません)応援してます!! (2021年9月19日 11時) (レス) id: 7820b61858 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2021年7月8日 23時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
アルト(プロフ) - え、好きです()裏話って言いますか...ゲームにはない話が沢山あって読んでて楽しかったです!整理お疲れ様です、更新楽しみにしてます! (2021年6月7日 0時) (レス) id: a93e709eaf (このIDを非表示/違反報告)
ダブルブェ(プロフ) - あーんこさん» あーんこさん、ありがとうございます!返事遅くなりすみません。そう言って頂けて凄く嬉しいです!整理し終わったので後は書くだけです!頑張ります! (2021年4月7日 20時) (レス) id: fbab1bff8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ダブルブェ | 作成日時:2021年3月11日 3時