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A
「ねぇデュース。昨日、エースなんか言ってた？」
私がエースから逃げ出した後、どうなったのか気になって目の前にいるデュースに聞いた。
彼は口に含んでいた鳥の唐揚げを喉に通した後、答える。
デュース
「ん？ 特に何も言ってなかったな」
A
「そっか」
私は視線を鶏肉のグリルに移して、口に運ぶ。
うん、美味しい。
食堂はいつも通りガヤガヤとしていて、話し声や食器の音が聞こえる。
お昼の今が謝りどころなのだが、どの机を見てもエースの姿が無かった。
私の短い返事に違和感を感じたのか、グリムが口を開いた。
グリム
「なんだ？ まだケンカしてんのか？」
そう言ったグリムの手元には、見覚えのある紙袋がぶら下がっていた。
そして、もぐもぐと美味しそうに食べているのは、紛れもなく昨日買ったチェリーパイだった。
A
「あ！ それエースに渡そうとしたやつ！」
グリム
「机の上に落ちてたから食べてやったんだゾ」
A
「それ落ちてるって言わないから！ 今すぐ返して！」
手のひらを差し出して、返してポーズを取る。
しかしグリムは「嫌なんだゾ」と言って紙袋を口に加えて逃げ出した。
A
「待て！」
一旦自分の食事を中断し、席から立ち上がって逃げ出したグリムを追いかけた。
グリムは生徒達の脚を器用に潜り抜けて逃げる。そのせいで潜り抜けられた生徒はよろめいた。
その人達に「すみません！」「ごめんなさい！」とグリムの代わりに謝りながら追いかける。
リドル
「
グリムの目の前には、怒った表情をしているリドル先輩が立っていた。
グリム
「く、首が重い…」
首輪で上手く逃げられなくなったグリムを先輩が持ち上げる。
A
「リドル先輩、ありがとうございます」
リドル先輩の近くに来ると、先輩はグリムを私に差し出した。
私はグリムを逃がさないように、しっかりと抱き上げる。口に加えていた紙袋も無事に取り返して安堵した。
リドル
「こんな寮生じゃ君も大変だね」
先輩は同情の眼差しを向ける。
A
「はは…そうですね」
否定が出来ないため、私は苦笑いを浮かべた。
リドル
「今日は寮長会議で少し遅くなる」
A
「わかりました。全然待ちますよ」
リドル
「用事はそれだけだ。じゃ僕は昼食を食べに行くよ」
先輩はそう言うと、私の横を通り過ぎて行った。
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リミ - 私も多分ツイステの世界に行ったら発狂すると思います！面白かったです！応援してます (7月13日 18時) (
レス) @page27 id: aba199bd02 (このIDを非表示/違反報告)
猫田 - 最高です！（語彙力無くてすみません）応援してます！！ (2021年9月19日 11時) (レス) id: 7820b61858 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2021年7月8日 23時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
アルト(プロフ) - え、好きです（）裏話って言いますか...ゲームにはない話が沢山あって読んでて楽しかったです！整理お疲れ様です、更新楽しみにしてます！ (2021年6月7日 0時) (レス) id: a93e709eaf (このIDを非表示/違反報告)
ダブルブェ(プロフ) - あーんこさん» あーんこさん、ありがとうございます！返事遅くなりすみません。そう言って頂けて凄く嬉しいです！整理し終わったので後は書くだけです！頑張ります！ (2021年4月7日 20時) (レス) id: fbab1bff8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ダブルブェ | 作成日時：2021年3月11日 3時
