【twst】ただ推しのSSRが当たっただけなのに！！！ 2 (ページ33)

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A
｢はぁ…はぁ…はぁ…｣

トロッコお化け屋敷から降りると、倒れるように地面に手を置いた。

こっわっ！きっつ！
心臓がガチで爆発すると思ったわ…
密はヤバい、ほんっとガチで死ぬわ！

グリム
｢怖かったんだゾ～……｣

声がする方を見ると、
グリムが丸まってぶるぶると震えていた。

A
「グ、グリム…だ、大丈夫か…？」

エース
｢子供向けのお化け屋敷で、
そこまで怖がるとは思わなかったわ。あはは｣

エースは相変わらずだった。
さすがにグリムをここまで追い込むのはどうかと思った。
私はエースを冷たい目で見る。

エース
｢なんでそんな目で見るんだよ！
俺、こういう奴だって知ってるっしょ!?｣

A
｢知ってるけど…はぁ…やりすぎだよ…はぁ｣

エース
「めっちゃ息切れしてんじゃん！え、そんなにあれ怖くなくね」

怖いわ！お前が!!! こちとら心臓が死ぬんだわ！
お前の事が好きすぎて！ (推しとして)

この叫びは心の中にしまう。

エース
｢……わかったよ、たくっ｣

エースは後頭部を少し掻くと、丸まっているグリムに近づく。

エース
｢グリム…その、ごめん｣

グリムはエースの方を向くと、容赦なく火を吹いた。

グリム
｢バーカ！引っかかったんだゾ！｣

グリムはエースを馬鹿にすると私の後ろに隠れる。

エース
｢こんっの！卑怯だぞ！グリム！｣

エースは眉間にしわを寄せてグリムを捕まえようとする。
1人と1匹は私の周りをぐるぐると走る。

エース
｢待て！絶対に捕まえてやる！｣

グリム
｢捕まえられるもんなら、捕まえてみるんだゾ！｣

お互い負けず嫌いなのか、ずっと私の周りを走り続ける。
その時間のおかげで呼吸が落ち着いてきた。

エース
｢ちょこまかと動きやがって…今度こそ決着つけてやるよ！｣

A
｢あれで決着つければ？｣

私は目の前にあるアトラクションを指さす。
2人はピタッと動きを止めた。

エース
｢ゴーカートねぇ。へぇー、良いじゃん｣

グリム
｢なんだそれ？｣

A
｢自動車みたいなのに乗って遊ぶアトラクションだよ｣

グリム
｢なんだか、面白そうなんだゾ！｣

エース
｢じゃ、そうと決まれば早く乗ろうぜ｣

エースとグリムはそう言ってゴーカートに向かった。

仲良いなぁ…尊いわ

私はそんな2人を見守りながら、あとをついて行く。