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◇◆◇
どうしてこうなった。
Aの首を押さえた左手が、逃がすまいと力を籠め選択肢を絞る。
その大きく引き絞った右手は小爆発を繰り返し、何事かと駆け寄ってくる複数の足音がする。
正面には凶悪な顔をした子供。
Aの腹は焦げている。
「なんでてめぇがここに居る！！」
どうしてこうなった。
◇◆◇
「──はいそこまで」
合図と共にAは鉛筆を置いた。
雄英の“家”に引っ越してから数日。根津の予告通り学力テストが実施されていた。
空き教室を使って一日に三教科ずつ、一教科につき二十頁前後の問題をひたすら解いた。
最初は易しい問題が徐々にレベルを上げていくため、当然わからない問いも多い。
しかも長く文字や学問に触れていなかったので、もともと知り得ていたことも酷く穴空きになってしまっていた。
試験監督のセメントスが問題冊子と答案用紙を回収すると漸く今日の分は終わりだ。
ミッドナイトが選んだ機能的なペンケースに鉛筆と消しゴムを仕舞い、手に持つとAはセメントスを見やる。
「うん。おつかれさま。今日はもう帰っていいと聞いてるよ。明日も今日と同じ時間に登校してね」
セメントスがにっこり微笑むそれにAがうなずくと二人は共に教室を出る。
職員室に向かうセメントスと途中で別れて、ここ数日繰り返した“家”までの道順を辿る。
靴を履き替えて少し歩いたところだった。
突如衝撃がAを襲い、大きく吹っ飛ばされたのだ。
直ぐ様ペンケースを放り出して着地に備え、次いで腕を掻っ捌く。吹っ飛ばされた瞬間にAは染み付いた条件反射で無意識にそうしていた。
素手で着ていたパーカーごと力任せに裂いたため、手が負けて指の骨が折れた。損傷が大きい程好都合なので問題ない。
瞬く間に躊躇いなく行われた激しい自傷に襲撃者は目を見張った。
Aはその隙を逃がさず光線を放とうとして、
『そうそう！ 大前提として、君のちからで他者を傷つけないこと。これも約束してほしいんだ』
数日前の根津の言葉を思い出し光を霧散させた。
その直後、首を捉えられ地面に身体を強打する。
首を押さえた左手が逃がすまいと力を籠めAの選択肢を絞る。
大きく引き絞った右手は小爆発を繰り返し、何事かと駆け寄ってくる複数の足音がする。
正面を見上げれば凶悪な顔をした子供が烈火の如くAを睨み付けていた。
「なんで
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詞葉(プロフ) - 蓮さん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです！ 何分遅筆なものでお待たせすると思いますが、是非よろしくお願いします。 (2020年3月12日 12時) (
レス) id: dc1dd40e5c (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - とても面白いです…！更新楽しみにしてます！ (2020年3月11日 1時) (レス) id: 0d837f5408 (このIDを非表示/違反報告)
詞葉(プロフ) - 桜猫さん» コメントありがとうございます。ちょっと迷走しつつあるので気長にお待ちいただければと思います。いただいたコメントでモチベ上げて頑張りますね！ (2019年9月2日 23時) (レス) id: df44a89d14 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - 夢主ちゃんの今後が気になりますな… (2019年9月2日 17時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
詞葉(プロフ) - ルーさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです！ 仕事の合間にぽちぽちするのでゆっくりになりますが、ハピエン厨なのでそうしたいと思っています。 (2018年2月8日 17時) (レス) id: 703ce966a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詞葉 | 作成日時：2017年10月7日 13時
