リトル・ヒアー III (ページ18)

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｢はい！じゃあ今日めちゃくちゃかっこよかったわくさんにしつもんです！！｣

湧｢なんだそれ(笑)｣

湿っぽいのなんていやだから、そうなる前に気になってたことでも聞こうって変えた話題。

だってしあわせな気分のまま帰りたいもんおれ。

｢なんであの時、Aの補聴器のスイッチ切ったの？｣

湧｢あー… 、｣

借り人の時、どうせAのところに来るだろうなっては思ったけど
まさかスイッチ切るなんて思ってなかったから。

そう聞けば、照れくさそうに頭を掻いてもったいぶるから、もう早く言って！じれったい。って。

湧｢おぶるだけで外周騒ぐから、あんな量の声補聴器がキャッチしたらストレスなんねえかなって。｣

｢へー、｣

…あのタイミングでそんなこと考える時間、どこにあったわけ？
なんて思ってじーっと見つめてみたら、やっぱりほんとの理由があったみたいで

あきらめたように話し出したわく。

湧｢…ほんとは、放送部の実況の人がでっけー声でお題読むの、聞こえたら嫌だっただけだけど。｣

｢あーお題！！

わすれてたけど実はおれらも女子のキャーキャーで結局聞こえなかったんだよね〜。なんだったの？｣

湧｢は、？ガチ？
じゃああの時点でみんなに知られてなかったの？｣

｢？？早く言ってよ、なに？｣

湧｢ …

だいすきな、人。｣

…わお。予想外、

｢お、おお〜…｣

湧｢なあお前そういう反応やめろって！！

…好きとか、そう言うのは自分からちゃんと言いたかったんだよ、｣

茶化すなら茶化せよ！とか言ってるけど、なんかそれMっぽいよ、って。

でもなんか、、わくらしいや。

｢そんなのいちいち溜めないで早く言ってよ〜、
なんとなく予想できたし。｣

湧｢うるせえよ！俺だってな

、恥ずかしんだよ｣

｢うわ耳真っ赤！！Aに送ってやろーっと！｣

湧｢おいまじでやめろって！｣

煮えダコもとき！！って言ったら、今度はちょっと本気でチョップされたからやめてあげた。

大好きなふたりがやっとくっついたから

今日はいいゆめ見れそうだなーなんて、自分のことでもないのに思ったりしちゃうのは

やっぱりいちばん大切で、いちばんだいすきだからなんだろうなって。

そしてそれは

家族でも、ただの友達でもない、なんだかふしぎな
幼なじみっていう関係だからなんだろうなって

心のなかで、そう思った。

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