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颯太 ｢ねえA、プレゼント買えた？｣
｢！買えた…！何日か前にお給料貰えてね、土曜日に選んできたの｣
颯太 ｢よかったね！おれ今年なににしようかなあ｣
掃除が終わったあとの教室。
寒くなってきた季節のおかげで、椅子にかけられた誰かのブランケットを勝手に抱えながら
前の机に座ってそう聞いてきた颯太。
そういえば毎年この時期は、こうして2人でプレゼントの相談をしていたっけ。
湧 ｢おいお前ら俺ぬきで内緒ばなしかよ！｣
颯太 ｢うわ！！｣
湧 ｢うわってなんだよお前(笑)｣
びっくりした、、どこから出てきたんだろう。
颯太といつものように騒ぐわくのブレザーの下、ちらりとセーターが覗く。
きっとプレゼントに買ったマフラー、とっても似合うだろうなあ…早く渡したい、
深澤 ｢おーお前ら、今日も三人お揃いか？｣
湧 ｢だって仲良しだもーん！｣
深澤 ｢見てりゃ分かるよ(笑)
そうだ高橋、バイトには慣れたか？｣
｢え゛っ、｣
突然入ってきて教卓をガサゴソしながら聞いてきた先生の質問に、思わず変な声が出た。
その話、わくの前でしないで…！！
湧 ｢ふっか何言ってんの、こいつバイトなんかしてないよ(笑)｣
深澤 ｢え？バイト許可証出してただろ？あの駅前のケーキ屋の、｣
颯太 ｢あー！！！あべちゃん！！あべちゃんがふっかのこと呼んでたよさっき！！｣
深澤 ｢うわまじか、気をつけて帰れよお前ら！｣
ごめんなさい、ちょっとだけ
ちょっとだけ深澤先生のこと恨んじゃいそう、です、、
いや、わたしが悪い か…。
湧 ｢…バイトってなに？｣
颯太 ｢えっと、なんでもないよね？A｣
｢う、うん！なんでもない｣
湧 ｢、なに、颯太は知ってたの？｣
颯太 ｢しらない、なんも知らない、！｣
分かりやすい颯太の様子に、はあ、とため息をついたわく。
ああどうしよう、
湧 ｢じゃあ最近なかなか会えなかったのもそれ？言ってよそんくらい｣
｢…言いたかったけど、むりで｣
湧 ｢は、なんで｣
｢な、なんでも！｣
湧 ｢…わかったよ、今日は先帰るわ。｣
｢え、｣
湧 ｢颯太と帰れば？内緒話でもしながら。｣
いつも繋いでくれる手のひらは、雑にポケットに仕舞われてしまった。
喜んで欲しかっただけなのに
どうして、こうなっちゃうの…。
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作者名：スイ. | 作成日時：2021年8月31日 21時
