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Your side
颯太 ｢わくかっこよかったね！｣
｢うん、かっこよかった｣
あっちでわく応援しよー！なんて呼びに来た颯太に、のえるくんはここからにしな？って言ったけど
わくこっち側じゃないんだよ、みんな深田のゴール地点にいて寂しいじゃん！！って駄々をこねる颯太に
わたしも少しだけ、同じ気持ちでいたから。
だから、今日はたくさんワガママ言ってごめんなさいって、わたしも一緒にお願いした。
颯太の背中に乗るのはあの時以来で、なんだかちょっとだけ新鮮。
｢もう今年の競技大会もおわりだね｣
颯太 ｢そうだねー、楽しかった？｣
｢すごい楽しかった！｣
いつもはわたしの背中にでろーんともたれかかって来るのに
こんな時は急にお兄さんみたいな雰囲気が出るから、颯太ってちょっとふしぎ。
妹いるからかなあ、でもそんなにお家でお兄ちゃんしてる感じでもないしなあ…なんでだろう。
｢ねえ颯太、｣
颯太 ｢なあにー｣
｢��特別��と��好き��って、同じ？｣
わくには聞けなかったけど、なんだか颯太ならへらっと答えてくれそうな気がして。
自分の中で早く出したい答えに、気づけばそう聞いていた。
颯太 ｢ん〜。ただの好きと特別はちょっとちがうんじゃない？｣
｢ただの好き、、｣
颯太 ｢ふつうのすきよりも10センチくらい多く好きならー…それはたぶん特別。｣
でもおれもよく分かんないやあ！って後ろのわたしに顔を向けた颯太は、さっき感じた大人びた颯太ではなくて
いつもの彼で。
でも、颯太の言葉にちょっとだけ頭に浮かんだ人がいたのは
そういうことなのかもしれない、なんて
いつもより高い景色を見ながら 1人で思った。
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作者名：スイ. | 作成日時：2021年8月31日 21時
