77dB ページ27
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Waku side
｢A！｣
A ｢わくだ、おはよう！｣
｢おはよ。かばんは？前？｣
A ｢うん、助手席｣
A母 ｢湧くんおはよう！ごめんね、毎日ありがとうね｣
｢おはようございます！全然大丈夫ですって(笑)
てかそろそろ行かないとおばさん時間やばくない？｣
A母 ｢わ、ほんとだ！じゃあ今日もよろしくね！Aも気をつけてね｣
A ｢分かったってば〜｣
ほんとなのかしら…なんてAのお母さんがため息をつくのも無理はない。
あの日のえるくんと病院へ行って診察をしてもらったら、何日かは松葉杖を使うことになったんだけど
この子ってば使って１日目にもう転けて悪化しそうになったから、俺たち周りの人間は気が気じゃないの。
｢急ぐなよ、時間あるし。｣
A ｢うん、｣
やっと使いこなせるようになったっぽいけど、まだ正直危なっかしくて
こうしてわざわざ隣を歩く自分も、なんだかんだ過保護だな なんて。
エレベーターの使用許可が降りたから、ここまで頑張れば
あとは教室前に着いて扉が開くのを待つだけ。
.
らしくないけどさ、
この狭い空間に2人きりになるの、毎回変に緊張してんの、俺。
Aに気づかれませんようにって、いつも数字盤を眺めてるふりしては顔が見えないようにして。
だからエレベーターに乗っている間、あっちが
どんな顔をしているかなんて 全然知らない。
.
｢とうちゃーく、｣
ﾁｰﾝ､ と音を鳴らして開いたドア。
その瞬間に廊下を歩くみんなの声が、一気にこの空間に入り込んで
なんだか現実にいるのに現実に戻ったみたい、なんて。
｢気をつけろよそこ｣
A ｢うん、ありがとう｣
やっぱりこいつはいつも通りほわんほわんしてるし、こんなんなのは俺だけか。
.
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スイ.(プロフ) - MMさん» ありがとうございます ！嬉しいです^ ^ 更新頑張りますのでこれからもよろしくお願いします〜！ (2021年3月29日 17時) (
レス) id: e6a739559e (このIDを非表示/違反報告)
MM - 面白かったです続編楽しみにしてます (2021年3月26日 20時) (レス) id: f4898dbd5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スイ. | 作成日時：2021年2月15日 16時
