37dB ページ37
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｢取り返して来ちゃったーん。ほら、｣
『…、っ、』
｢ええ〜泣くなよ！(笑)熱上がんぞ！｣
Aの手にそっと下ろせば、ぼろぼろと溢れ出した涙に
隠れて1人で泣くより、こうやって泣いてる方がよっぽどこいつらしい、って思ったのはないしょ。
A｢ありがと、わく、っ｣
｢いーえ、よくできました。
治ったら颯太にも言ってやって。戻ってきたのはほとんど颯太のおかげだし(笑)｣
わしゃわしゃ頭を撫でて笑って見せれば、Aも笑うって知ってんだ
｢だからさ、もう心配すんなよ
大丈夫だから｣
久しぶりにAの笑顔を見たら、なんかもうあいつらにイライラしてたことなんて吹っ飛んじゃった
｢冷えピタ変えてやるよ俺優しいから。｣
A｢冷たいからやだ、やんなくていい｣
｢いやそーゆーやつなんだって！(笑)それにまだ熱高いべお前！｣
ママに持たされた冷えピタの袋と体温計
体温計を挟ませてる間に古いのを取って
おでこと首の付け根に貼ってやったら、案の定 身体をびくつかせた。
｢昔からニガテだよな、これ｣
A｢ほんとは貼りたくないのに、｣
せっかく貼ってやったってのに拗ねモードですか、おじょうさん。
ﾋﾟﾋﾟｯと鳴った体温計も、口が尖ったまま見て停止。
｢なに？見せてよ｣
A｢…エラーってかいてる｣
｢はあ？へたくそかよ！(笑)｣
まったく手がかかるなあ……
まあそこが可愛いんだけど、さ。
｢もー、ほらおいで｣
A｢ん、｣
｢お前こんくらいはできるようになれよ、挟んどくだけだぞ？｣
A｢風邪ひかなきゃつかわないから｣
その時が今だって分かってんの？？
少し起き上がらせて、体温計がズレないように後ろから腕というか、からだをぎゅっと包みこめば
また始まったちっちゃな言い合い。
｢そういう問題じゃありません、Aちゃん赤ちゃんでちゅかー？｣
A｢違うよ、わくいや｣
｢またそういうこと言う〜
だいすきの間違いだろ？(笑)｣
A｢、もっとイヤ！｣
｢あーごめんごめん、じっとして！またエラーになるから！(笑)｣
こんだけ返す口があるなら元気だろ、って思ったけど
体温計は正しい。
熱い身体を表す数字は、まだ38度を示してた。
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スイ.(プロフ) - Suzuka573さん» そう言っていただけて嬉しいです(；；)自分で体験できていないので実際と違うこと多々あると思いますが、がんばりますので更新待っていてください！^ ^ (2020年10月26日 21時) (
レス) id: e6a739559e (このIDを非表示/違反報告)
Suzuka573(プロフ) - 私も主人公さんと同じで右耳が聞こえないのでとっても感情移入しやすいです！更新お願いします〜！！ (2020年10月26日 8時) (レス) id: d37d3ec597 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スイ. | 作成日時：2020年10月25日 16時
