検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:250,680 hit

9 aran ページ9

Aちゃんの顔を 俺のほうに向かせると






潤んだ目で 見上げる視線









.









やばい



こんなときですら、‘可愛い’って感情が出てきて



最低じゃん 俺。









もっと触れたい気持ちを押さえて

Aちゃんの頬を軽くつまむ









顕「笑って?」









静かな教室に響く 自分の声

Aちゃんは俺を見上げたまま 眉ひとつ動かさない









顕「…………じゃあ、






俺にキスされるのと







笑うの、どっちがいい?」









.









そう言えば、Aちゃんの目が少し驚いたように開く。

頬は 心なしか紅くなっている気がした










「……笑います」

小さく呟かれた言葉









.









予想外だった。



突き放されて、即答で‘笑う’って言われると思ってたから









顕「…ひど」






Aちゃんの 頬を少し強く引っ張って
笑って見せる









「いひゃい」





そういって君は、柔らかく微笑んだ

その笑顔に 作ってる感じはしなかった









__ちゃんと笑顔みたの初めてかも。









顕「帰ろっか」









時計は4時10分









「うんっ」

カバンをもった君が 俺の隣に走ってきた。









.









+ 駅 +



「顕嵐くんも、電車なんだ」









顕「うん。次の次の電車」









「そっか。

私のは…… あ、これだ」



案外はやく 到着してしまった電車









引き留める理由も権利も

いまの俺には持ち合わせてなくて。









電車に乗り込む君を、ただ見送るだけ









「顕嵐くん



今日は、ありがとね」









いつになく 素直なAちゃん









顕「…おう」









「なんか いつもの顕嵐くんじゃなかったから


変な感じした」









顕「え? それどうゆう意味?」


そのとき発車のチャイムがホームに鳴り響く









「ドキッとしたって 意味!」


そういって 悪戯っぽく微笑む君。
その瞬間 完全にしまるドア









Aちゃんを乗せた電車が ゆっくりと動き出す。









顕「言い逃げは、ズルいだろ…」









.









本気で 好きになっちゃったかも。







√ 動

10→←8



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (342 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
687人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ななせ.。(プロフ) - キッシー担さん» こんな昔の作品なのに読んでいただきありがとうございます(;-;) (2017年4月15日 10時) (レス) id: 097d04f818 (このIDを非表示/違反報告)
キッシー担 - この話面白いです!作者さんすごいですね(^^)これからも続き読み進めていきます!この小説は私の毎日の楽しみです! (2017年4月8日 13時) (レス) id: 0ba50beb41 (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 岸くんオチがいいです! (2016年2月16日 19時) (レス) id: 5998906dee (このIDを非表示/違反報告)
しょりよし(プロフ) - 岸くんオチがいいです! (2016年2月15日 22時) (レス) id: f8325c8068 (このIDを非表示/違反報告)
中村Büükä(プロフ) - 面白いですね( ´ ▽ ` ) 顕嵐くん落ちがいいです!!! (2016年2月15日 13時) (レス) id: 2bde8d362e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ななせ.。 x他1人 | 作成日時:2016年2月2日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。