√通過電車

Last-Aran ページ35

顕嵐オチ






顕「はあ……」


告白から3日、連絡すらなければ
まともに顔すらみていない









フラれたかな

いつもの階段で、ぼーっと考える









すると、ポケットのなかで震える携帯









‘校則違反する人、にがて’









短い文。送信者は


顕「え、Aちゃん？」









‘初対面でいきなり口説いてくる人、にがて’









‘ばかとかちびとか いってくる人、にがて’









Aちゃんから次々送られてくるメール









顕「俺のことじゃん、」









‘苦手だったのに、

気付いたら 顕嵐くんのこと’









中途半端なところで区切られた文

そこから、なかなか次の文がこない









‘Aちゃん？’

返信すれば、一瞬でつく＜既読＞の文字









‘顕嵐くんが、好きです’









顕「……！」





好きです

その文字に放心状態の俺









Aちゃんのプロフィールを開いて、電話をかける









ﾌﾟﾙﾙﾙ ﾌﾟﾙﾙﾙ








『もしもし』









ずっと聞きたかったAちゃんの声





顕「もしもし、あのメール」









そう言えば、電話の向こうが静かになる









顕「会いたい」









顕「今、どこ？」


自分の声が階段にこだまする









『言いたくない、です』


Aちゃんの声が響く









顕「じゃあ、みつける」









『え！』

Aちゃんの声が、重複して聞こえた









近くに、いるのか？



顕「Aちゃん？」









『は、はい』

電話から耳をはなし 声が響いてくる方にむかう









階段を下りていくと、

段差にしゃがみこむ後ろ姿









気配に気付いたのか

携帯を耳に当てたまま 振り返る









今度は、携帯越しじゃないハッキリときこえた声









「顕嵐くん、」









顕「見つけた。」









√ 会

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