第5話-�� ページ9
＊＊
部屋に戻ると、ウォッカが
「良い匂い･･････」
「──ホラ、お前の分だぜ」
箱を作業用机に置いてソファーに座ると、ウォッカは目の前のテーブルに皿を置いた。
ニンニクと胡椒の香りが、湯気と共に広がっていく。
「お前の冷蔵庫って、ほんと何もねえよなあ。卵もねえし、余り物の玉ねぎとウインナーしか具に出来るモンがなかったぞ･･････」
「何かまた明日くらいまでに買い溜めしておくよ」
「カップラーメンばっかりは、止めろよ？栄養が偏るぞ」
「ウォッカは心配性だなあ･･････。分かってる、野菜とか肉とか色々買うから」
俺は炒飯を口に運ぶ。有り合わせで作られたモノだが、それを悟られないくらいの美味しさである。
「明日だったら、車を出してやる。仕事が終わったら、あの場所で待ってろよ」
あの場所とは、牧場近くにある人気の無い廃墟のことである。周辺に監視カメラがなく、待ち合わせ場所として使用している。
「ん･･････オーケイ。ありがとう、ウォッカ」
俺は炒飯を一粒残らず平らげると、お皿とスプーンを洗った。それが終わると、俺は溜まった服を洗濯機に放り込み、適当な量の洗剤を入れて回した。
一通り用事を済ませた俺は、ソファーで箱の中身を確認しているウォッカの隣に座った。
「どう？それで合ってる？？」
「･･････ああ、問題なさそうだな。これを兄貴に持っていく」
「そう、良かった」
箱の中身を鞄に詰め込むウォッカを横目に、俺は拳銃のメンテナンスをしながら話しかけた。
「──ウォッカってさ、･･････昔から料理してたの？」
「なんだよ、急に･･････」
ウォッカは訝しげな顔で俺を見た。
「･･････単なる興味？ウォッカの料理って、いつも美味しいから」
それを聞くとウォッカは、機嫌が良さそうに話し始めた。
「･･････まあ、物心ついた頃には身の回りのことは何でもしてたからな。まともに料理を作り始めたのは、20年前くらいじゃねえか･･････」
「へえ、ウォッカの若い頃ってどんな感じだったの？」
「テメエと違って、大人だったな･･････」
「へえ･･････老けてたってこと？」
「おいコラてめえ。ぶん殴られてえのか？」
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猫饅頭。(プロフ) - 夢子さん» コメントありがとうございます！かっこいいジンニキと言って頂けて嬉しいです｡｡。応援ありがとうございます！！ (2023年5月11日 19時) (
レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
夢子(プロフ) - ジンニキかっこよきでした。更新楽しみにしてます‼︎ (2023年5月10日 23時) (レス) @page6 id: 913dff5ce5 (このIDを非表示/違反報告)
猫饅頭。(プロフ) - 夜鷹紫苑さん» ウォッカは、懐に入った人間には優しくしてくれるという解釈(偏見)です。それ以外の人間には、ジン同様非人道的であって欲しいと個人的には願っています｡｡ (2023年5月9日 22時) (レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
夜鷹紫苑 - え?優しすぎませんすか? (2023年5月7日 0時) (レス) id: ec66583caa (このIDを非表示/違反報告)
猫饅頭。(プロフ) - 夜鷹紫苑さん» コメントありがとうございます！ウォッカのお手製おにぎり、美味しそうですよね...。その人の好みによって具材とか味付けを変えてくれそうです｡｡ (2023年5月6日 21時) (レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫饅頭。 | 作成日時：2023年5月1日 12時
