第5話-�� ページ8
＊＊
それから数日後、仕事を終えて自室に帰ってくると、ウォッカが待っていた。
「列車内で取引･･････？わざわざ、そんな場所でする必要ある」
「俺も分からねえが、兄貴がそう決めたんだ･･････何か深い意味があるんだろうぜ･･････」
ウォッカは小さなメモ用紙を取り出して、俺に渡した。
「お前はこれを準備しておいてくれ。ジンの兄貴がご所望なんでな･･････」
「オーケイ、というか･･････これ、列車でも爆発させるの？」
ウォッカが渡してきたメモには、ある爆弾を作る時の材料がいくつも書かれている。
「使い道は知らねえが、とにかく必要なんだ。お前は、黙って用意しておけばいんだよ･･････」
「そうだね、じゃあ早速取りに行くから待ってて」
俺は管理室に連絡を入れると、倉庫へ向かった。
「必要なモノは、これで合っていますか？」
倉庫へ行くと、黒いスーツを着た女性がダンボールに入ったソレを渡してきた。
「どうも、ありがとうございます。･････････？」
女性がこちらを見つめて、微笑んでいる。
「･･････」
人を魅了する様なその表情に、俺は覚えがあった。
「━━もしかして･･････ベルモット？」
俺がそういうと、女性はクスリと笑った。
「フフッ、よく気付いたわね。━━調子はどう？ルシアン･･････」
変装を取ったベルモットは、相変わらず艶やかな美しさを放っている。
「ベルモットの魅力は、変装したって溢れ出ているからね。･･････俺は、まだ骨がくっ付いてないって感じかな」
「褒め言葉として、受け取っておくわ･･････ありがとう」
ベルモットは、俺の頭を軽く撫でた。
「ジンに可愛がられているみたいじゃない･･････。全身傷だらけにさせられて、正直可哀想になるわ」
「平気だよ、まだ生きてるから･･････」
「そう･･････、アナタがそこまでされても、此処を逃げない理由は一体何なのかしら？」
ベルモットは俺の目をじっと見つめている。
「･･････俺には、此処しか無いから･･････かな。━━記憶も、思い出も･･････全て此処にしか存在しない」
「へえ、それだけ？」
「
それに、ウォッカを裏切る真似なんて、俺には出来ない。
「━━哀れな嘘付きね、･･････ルシアン」
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猫饅頭。(プロフ) - 夢子さん» コメントありがとうございます！かっこいいジンニキと言って頂けて嬉しいです｡｡。応援ありがとうございます！！ (2023年5月11日 19時) (
レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
夢子(プロフ) - ジンニキかっこよきでした。更新楽しみにしてます‼︎ (2023年5月10日 23時) (レス) @page6 id: 913dff5ce5 (このIDを非表示/違反報告)
猫饅頭。(プロフ) - 夜鷹紫苑さん» ウォッカは、懐に入った人間には優しくしてくれるという解釈(偏見)です。それ以外の人間には、ジン同様非人道的であって欲しいと個人的には願っています｡｡ (2023年5月9日 22時) (レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
夜鷹紫苑 - え?優しすぎませんすか? (2023年5月7日 0時) (レス) id: ec66583caa (このIDを非表示/違反報告)
猫饅頭。(プロフ) - 夜鷹紫苑さん» コメントありがとうございます！ウォッカのお手製おにぎり、美味しそうですよね...。その人の好みによって具材とか味付けを変えてくれそうです｡｡ (2023年5月6日 21時) (レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫饅頭。 | 作成日時：2023年5月1日 12時
