第5話-�� ページ5
＊＊
メールが届いたその夜、俺はジンとウォッカに呼ばれた。
「･･････」
ジンは小さなライターで煙草に火を付け、何度か煙を吸った後、ゆっくりと話し始めた。
「･･････シェリーに関する情報を洗いざらい調べて、俺に報告しろ」
「それなら、データのアクセス権限が必要になるけど･･････」
「既にボスからの許可を取ってある･･････。覚えたら、燃やせ」
ジンは小さな紙とライターを取り出し、机の上に置いた。
俺はそれを手に取り、数桁の文字列を頭に刻み込んだ。
「オーケイ、覚えた」
俺はライターを手に取ると、そのまま紙に火を付けた。
「ほら、コレに乗せてろ」
ウォッカは灰皿に入っていた吸い殻を捨てると、俺に差し出した。
「ありがとう」
俺は燃えていく紙をそっと灰皿に乗せた。
「システムに詳しいお前の事だ･･････、アクセス自体は出来たんだろ」
「まあね。でもそんな事したら、ただじゃ済まない事くらい知ってるさ」
「賢明な判断だな。でなけりゃ、･･････殺している」
ジンの瞳が細まり、吐かれた煙が俺の視界を奪った。
「むっ･･････」
顔に吹かれた煙が、そのまま目と鼻腔に直撃した。
━━うっ、また･･････、なんで顔にかけるんだ。
猛烈な匂いに目が染み、鼻が捩れそうだ。
「ウォッカ、車をまわせ･･････」
「へい、兄貴ィ！」
ジンの指示を受けて、ウォッカが走って部屋を出て行った。
「━━おい、ルシアン」
「･･････っな、なに？」
ジンに肩を掴まれ、心臓が跳ねる。
━━俺、もしかして･･････無意識に何かしてた？
全身から血の気が引いて、冷や汗が滲んでくる。
「━━相変わらず、ウォッカに懐いている様だな」
「えっ、ああ、うん･･････」
話題の意図が分からず、戸惑っているとジンは俺の肩から手を外し、代わりに顎を掴んだ。
「━━ッ！！」
「ルシアン、━━アイツに懐くのは知ったこっちゃねえが･･････テメエが誰の
所有物と聞いて、俺はあの日の出来事を思い出してしまった。
「っ･･････！！」
反射的に後退りした俺の腕を掴んだジンから、強い力で身体をソファーに叩きつけられた。
「っぃッぁ、━━！？」
透き通る様な銀色の髪が、俺の顔に滑り落ちてくる。
━━デジャブだ、これ････。
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猫饅頭。(プロフ) - 夢子さん» コメントありがとうございます！かっこいいジンニキと言って頂けて嬉しいです｡｡。応援ありがとうございます！！ (2023年5月11日 19時) (
レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
夢子(プロフ) - ジンニキかっこよきでした。更新楽しみにしてます‼︎ (2023年5月10日 23時) (レス) @page6 id: 913dff5ce5 (このIDを非表示/違反報告)
猫饅頭。(プロフ) - 夜鷹紫苑さん» ウォッカは、懐に入った人間には優しくしてくれるという解釈(偏見)です。それ以外の人間には、ジン同様非人道的であって欲しいと個人的には願っています｡｡ (2023年5月9日 22時) (レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
夜鷹紫苑 - え?優しすぎませんすか? (2023年5月7日 0時) (レス) id: ec66583caa (このIDを非表示/違反報告)
猫饅頭。(プロフ) - 夜鷹紫苑さん» コメントありがとうございます！ウォッカのお手製おにぎり、美味しそうですよね...。その人の好みによって具材とか味付けを変えてくれそうです｡｡ (2023年5月6日 21時) (レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫饅頭。 | 作成日時：2023年5月1日 12時
