第5話-�� ページ4
＊＊
━━また、メールが来てる。
牧場仕事の前に、パソコンのデータを確認していると、前にも送った研究所から数通のメールが来ていた。
《組織での役割はちゃんと果たしているでしょう。早く姉に会わせて》
《アナタならジンとすぐに連絡が取れるんでしょう？お願いだから、お姉ちゃんに会わせて欲しいと伝えて》
《連絡をしても返事が来ない。もしかして、アナタ達･･････お姉ちゃんに何かしたの？？》
《何か言いなさいよ。アナタ達がそういうつもりなら、私にだって考えがあるんだから》
以前の様な事務的な内容ではなく、焦燥感を感じさせる感情的な文章を見て俺は気がついた。
━━姉･･････もしかして、宮野明美の事か？
ジンとウォッカの会話で、宮野明美はシェリーの姉だと言っていた。
彼女が守ろうとしていたのは、どうやらこのメールの主ということが伺える。
━━検索に掛けたいけど、権限がない。
組織の工作員の詳しいデータを調べるには、ジンやウォッカの許可が必要だ。
一応ハッキングすれば閲覧は可能だが、そんな事をすれば確実に俺の頭に風穴が空く。･･････肋骨どころの話じゃないのだ。
「ねえ、ウォッカ。これ見て、研究所からメールが来たんだけど」
「あんだよ･･････」
俺の部屋でノートパソコンで作業をしているウォッカに声を掛け、届いたメールを見せた。
「━━クソッ、シェリーの奴･･････やっぱり言ってきやがったか！兄貴に伝えねえと･･････」
ウォッカは携帯電話を取り出すと、ジンに電話をかけ始めた。
━━「お疲れ様です、兄貴。今お時間いいですかい？」
ウォッカは手短に用件を伝えると、電話を切った。そして、使っていたパソコンを片付け始めた。
「･･････急用、入っちゃった？」
「まあな。ジンの兄貴と研究所の方に行く事になってよ」
「研究所、･･････そのシェリーって人に会いに行くの？」
「ああ、シェリーはこの間始末した奴の妹だよ。まったく･･････有能な科学者だから、兄貴の計らいで会わせてやってたってのに･･････恩知らずな奴だぜ」
━━まただ･･････、また俺は見殺しにするのか。
出て行くウォッカの背中を、俺はただ見つめていた。
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猫饅頭。(プロフ) - 夢子さん» コメントありがとうございます！かっこいいジンニキと言って頂けて嬉しいです｡｡。応援ありがとうございます！！ (2023年5月11日 19時) (
レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
夢子(プロフ) - ジンニキかっこよきでした。更新楽しみにしてます‼︎ (2023年5月10日 23時) (レス) @page6 id: 913dff5ce5 (このIDを非表示/違反報告)
猫饅頭。(プロフ) - 夜鷹紫苑さん» ウォッカは、懐に入った人間には優しくしてくれるという解釈(偏見)です。それ以外の人間には、ジン同様非人道的であって欲しいと個人的には願っています｡｡ (2023年5月9日 22時) (レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
夜鷹紫苑 - え?優しすぎませんすか? (2023年5月7日 0時) (レス) id: ec66583caa (このIDを非表示/違反報告)
猫饅頭。(プロフ) - 夜鷹紫苑さん» コメントありがとうございます！ウォッカのお手製おにぎり、美味しそうですよね...。その人の好みによって具材とか味付けを変えてくれそうです｡｡ (2023年5月6日 21時) (レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫饅頭。 | 作成日時：2023年5月1日 12時
