第6話-�� ページ19
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ジンのセーフティーハウスから出された俺は、再び車の中に詰められた。
──これか？
俺は手探りでシートベルトを装着する。後部座席に座る時はしない事も多々あったが、視界が遮られている分、自分の身を守る為には必須だ。
ジンが運転席に乗り込むと、車体が微かに揺れる。
「･･････」
外車特有のアイドリング音が鳴り響いた、その数秒後に車が走り出した。
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かなり長い時間走っていた車が、何処かの場所で停車した。そして、誰かが車の扉を開けた。
「･･････お疲れ様です──兄貴」
「･･････っ！」
俺はその主の声を聞いて、ずっと感じていた緊張が解けていく。
──ウォッカだ･･････。
車内に篭っていた煙草の煙が、徐々に薄れていくような気がした。
助手席に乗り込んだウォッカは、ジンに話しかけた。
「それで、兄貴･･････。どうしたんですかい、コイツ･･････」
俺のこの状態に、ウォッカは戸惑っている様子だった。
「見ての通り、無駄な視界を遮っているだけだ」
「へ、へえ･･････そうなんですかい」
そのまま車内に沈黙が訪れる。けれど、先程までの重苦しい空気ではなくなり、俺はそっと胸を撫で下ろす。
──良かった･･････ウォッカも一緒なんだ。
何も分からないこの状況で、ウォッカという存在が俺に安心を与えてくれた。
「──ウォッカ、研究所からの報告はあったか？」
「いや･･････、全く何も音沙汰ないですぜ。奴は相変わらず強情みたいで･･････」
「用が済んだら、俺が話を付けに行く。──まあ、それまで奴が保っていればの話だが･･････」
──奴って、宮野志保のことか。
調べによると、宮野志保は組織に姉を殺された事によって、例の毒薬の開発に手を貸さなくなったとのことだった。
そして、それによって、研究所の地下室に閉じ込められているようだ。
──そんな事をしたら、どうなるか･･････分かっているはずなのに。
何故彼女は、そんなに抵抗するのだろうか。
──唯一の肉親を殺された恨み？･･････それとも、死ぬ事への恐怖がないのか･･････？
どう考えても、組織に歯向かうメリットが一切ないというのに。その先には、死しか待っていないというのに･･････。
俺には、到底理解できなかった。
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猫饅頭。(プロフ) - 夢子さん» コメントありがとうございます！かっこいいジンニキと言って頂けて嬉しいです｡｡。応援ありがとうございます！！ (2023年5月11日 19時) (
レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
夢子(プロフ) - ジンニキかっこよきでした。更新楽しみにしてます‼︎ (2023年5月10日 23時) (レス) @page6 id: 913dff5ce5 (このIDを非表示/違反報告)
猫饅頭。(プロフ) - 夜鷹紫苑さん» ウォッカは、懐に入った人間には優しくしてくれるという解釈(偏見)です。それ以外の人間には、ジン同様非人道的であって欲しいと個人的には願っています｡｡ (2023年5月9日 22時) (レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
夜鷹紫苑 - え?優しすぎませんすか? (2023年5月7日 0時) (レス) id: ec66583caa (このIDを非表示/違反報告)
猫饅頭。(プロフ) - 夜鷹紫苑さん» コメントありがとうございます！ウォッカのお手製おにぎり、美味しそうですよね...。その人の好みによって具材とか味付けを変えてくれそうです｡｡ (2023年5月6日 21時) (レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫饅頭。 | 作成日時：2023年5月1日 12時
