第6話-�� ページ18
＊＊
暫く椅子に座って色々な事を考えていると、急に部屋の扉が開かれた。
「──出発する、準備しろ」
扉を開けるなり、ジンは俺にそう告げた。
「オーケイ、･･････それで、準備って何するの？」
俺が聞き返すと、ジンは手に持っていた小さな鍵を投げてきた。
「･･････さっさと外せ」
「あ、･･････なるほど」
俺はその鍵を使って、手にかけられたいた手錠を外した。
「───よしっ･･････」
重り付きの手錠から解放されて、今まで感じていた疲労感が、少しだけ楽になった。
「これで──･･････」
そう言い掛けて、ジンがこちらに向かって来るのが目に入り、言葉が詰まり鼓動が速くなった。
「･･････っ！」
抵抗する間もなく、俺はジンに腕を引っ張られ、壁に向かわされた。
そして、ここに来た時と同じ様に、目元を黒い布で隠された。
「──ジっ、ジン･･････！！」
「──何だ･･････」
「俺は抵抗なんてしない･･････から、せめて目隠しする時は言ってもらえると、助かるんですけど･･････」
「･･････断る、配慮する義理はねえ。それよりルシアン、お前は──」
背後から強い力で、壁に押さえ付けられる。
「──っい･･････！」
「俺の
「──ッ！？」
視界が見えなくなって他の感覚が鋭くなっているのか、耳元で呟かれた声が電流の様に身体中を駆け抜けた。
──何だ、これ･･････。
手に、背中に、顔に汗が滲んでいく。言う事を聞かなくなった身体には、小さく痺れが帯びていた。
「──フン、色気付きやがって･･････ガキがっ」
「──ッ･･････！？」
吐き捨てられたその言葉で、一気に羞恥心が襲ってきて顔が熱くなる。
──最悪だ、最悪過ぎる･･････。
「──来い･･････」
何事もなかったかの様に、ジンは俺の腕を掴むと歩き出した。
俺は激しい羞恥を殺す為に、唇を噛み締める事しかできなかった。
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猫饅頭。(プロフ) - 夢子さん» コメントありがとうございます！かっこいいジンニキと言って頂けて嬉しいです｡｡。応援ありがとうございます！！ (2023年5月11日 19時) (
レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
夢子(プロフ) - ジンニキかっこよきでした。更新楽しみにしてます‼︎ (2023年5月10日 23時) (レス) @page6 id: 913dff5ce5 (このIDを非表示/違反報告)
猫饅頭。(プロフ) - 夜鷹紫苑さん» ウォッカは、懐に入った人間には優しくしてくれるという解釈(偏見)です。それ以外の人間には、ジン同様非人道的であって欲しいと個人的には願っています｡｡ (2023年5月9日 22時) (レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
夜鷹紫苑 - え?優しすぎませんすか? (2023年5月7日 0時) (レス) id: ec66583caa (このIDを非表示/違反報告)
猫饅頭。(プロフ) - 夜鷹紫苑さん» コメントありがとうございます！ウォッカのお手製おにぎり、美味しそうですよね...。その人の好みによって具材とか味付けを変えてくれそうです｡｡ (2023年5月6日 21時) (レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫饅頭。 | 作成日時：2023年5月1日 12時
