第5話-Side:ウォッカ ページ12
＊＊
今日は列車内で取引をした。取引相手は
━━簡単な取引だぜ。
奴から約束の
例え最終的に取引相手の始末は出来ていなかったとしても、俺達組織が関わったという証拠は一切無い。
━━精々、捕まえられねえ犯人探しでもしていればいいさ。
ジンの兄貴と俺は、爆発が起きる前に列車から降りて、待機させてある工作員の車に乗り込んでいた。
「へへ、兄貴お疲れ様です。今回も楽な仕事でしたね」
兄貴は煙草を吸いながら、窓の外を眺めていた。
「･･････」
兄貴は俺の言葉に反応する事もなく、しばらくの間、流れていく窓の景色か何かを見ていた。
車が走り出して、40分以上が過ぎた頃くらいに兄貴の携帯が鳴った。
兄貴はその通話をし終えると、俺は話しかけた。
「爆発の結果報告ですかい？」
「━━ああ･･････今、爆発したと報告があった。どうやら･･････始末し損ねたみたいだが、構やしねえ。どうせ、俺達がしたという証拠も残っちゃいねえしな」
兄貴は興味を失った様に、再び窓の外へ視線を戻した。
沈黙に包まれた車内で、俺も窓の外を眺める事にした。
━━飯、ちゃんと食ってるか？･･････アイツ。
ふと頭に浮かんできたのは、とても悪人顔とは言い難い奴の顔。
━━変なとこで無頓着だしな。
放っておいたら、栄養が偏った食事ばかりしている。
━━ジンの兄貴もかなりの偏食家だが、ルシアンの場合は甘いものしか食べてねえ。
そんなこんなで、気が付いたら面倒を見てしまっている。
━━野良猫に餌付けしている時みてえな気分だぜ。
俺の性格上、一度拾い上げたモノを捨てるなんてことは中々出来ないのだ。
━━兄貴なら、こういう時･･････。
ジンの兄貴であれば、簡単に捨てる事が出来るのだろう。
━━俺もまだまだだな･･････。
俺には奴を捨てる事は出来ないが、兄貴に捨てられない様に育ててやる事は出来るだろう。
━━とりあえず･･････、帰って飯作ってやるか。
少しずつ･･････俺が奴を強くしてやればいい。
それくらいの時間は、まだあるのだから。
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猫饅頭。(プロフ) - 夢子さん» コメントありがとうございます！かっこいいジンニキと言って頂けて嬉しいです｡｡。応援ありがとうございます！！ (2023年5月11日 19時) (
レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
夢子(プロフ) - ジンニキかっこよきでした。更新楽しみにしてます‼︎ (2023年5月10日 23時) (レス) @page6 id: 913dff5ce5 (このIDを非表示/違反報告)
猫饅頭。(プロフ) - 夜鷹紫苑さん» ウォッカは、懐に入った人間には優しくしてくれるという解釈(偏見)です。それ以外の人間には、ジン同様非人道的であって欲しいと個人的には願っています｡｡ (2023年5月9日 22時) (レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
夜鷹紫苑 - え?優しすぎませんすか? (2023年5月7日 0時) (レス) id: ec66583caa (このIDを非表示/違反報告)
猫饅頭。(プロフ) - 夜鷹紫苑さん» コメントありがとうございます！ウォッカのお手製おにぎり、美味しそうですよね...。その人の好みによって具材とか味付けを変えてくれそうです｡｡ (2023年5月6日 21時) (レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫饅頭。 | 作成日時：2023年5月1日 12時
