第5話-動き出す事件 ページ7
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食事を終えて、俺達はそのまま解散した。
ピンガは、インターポールの本拠地へ、俺はいつもの隠れ家へと帰っていく。
その帰り道、先程別れたばかりの相棒から連絡が入った。
p:〈今日の22:00、あの場所で待ってろ。〉
〈りょーかい、待ってる〉
p:〈遅れるなよ。〉
〈もちろん〉
━━そういえば、もうすぐアレをする時期なのか。
ピンガが、グレースとしてインターポールに忍び込んで早5年の月日が経つ。
この5年間は、グレースとしてインターポールの信用と実績を積むためのモノだった。
そして、俺をこの時間に呼び出すという事は、任務の進展があったという事だ。
インターポールで例の情報を得たピンガは、組織━━ラムに報告した･･････という事なのだろう。
━━やっぱり凄えな･･････ピンガは。
相棒の輝かしい活躍に、俺は自然と口元が緩んでいた。
━━━22:00。
俺は待ち合わせ場所で、ピンガを待っていた。すると、近くの茂みから何かが向かってくる音が聞こえた。
「━━時間ぴったりだな、ピンガ」
俺がそう言うと、馴染みのあるコーンローの男の姿を現した。
「何で俺が呼んだのか、分かってるんだろ？」
「上手くいったって事だろ？━━で、新しい任務が追加された･･････そんなとこか」
「まあな。━━今回の任務は俺にとって、のし上がる為の絶好のチャンスだ･･････。俺はジンの野郎を出し抜き･･････、あの余裕ぶった
━━ジン、またその男か･･････。
組織内でも力を持っている幹部の男。冷徹非道で、邪魔者は容赦無く排除する･･････極悪人間と噂のそのジンだ。
何度か直接会った事はあるが、
━━それに、あの男･･････信用出来ない。
あの男の様なタイプは、自分以外の人間を信用しない。
そして、自分に不利益が被りそうな相手に対して、時には裏切り、あわよくば排除するという考え方だろう。
━━今回の任務も、奴の動向を把握しておかないとな。
ピンガの背中は、俺にしか護れないのだから。
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作者名：猫饅頭。 | 作成日時：2023年4月29日 2時
