第2話-ショッピング�� ページ4
＊＊
━━某メッセージアプリにて。
p:〈おい。〉
〈どーした？〉
p:〈明日俺の好きな化粧品の新作が出る。〉
〈へーいいじゃん〉
p:〈荷物持ちにこい。〉
〈りょーかい〉
相棒から俺に指令が出た。
━━次の日。
待ち合わせ時間２０分前に到着し、俺はスマホを触っていた。
すると、二人組の女が俺に近づいてきた。
「おにいさ〜んッ、今暇ですか？良かったら、私たちと遊びに行きませんか？？」
「お兄さんかっこいいから、アタシらが全部持っても良いしさ。行こーよ〜っ！」
腕を絡ませてきた女の手元が、目に映った。
━━あ･･････この子のネイル綺麗な色してんな、どこで買ったんだろ。
そんな事を考えていると、思い切り腕を引っ張られ、その女の腕が剥がされた。
「ごめ〜ん！！A〜ッ、･･････待たせちゃった？」
聞き覚えのある声で、名前を呼ばれて振り向くと、女の姿をしたピンガがいた。
「いや、さっき来たところ。･･････で、今逆ナンされてた」
俺がそういうと、ピンガは俺と腕を組み女達に笑顔を向けた。
「ごめんなさい、この人はワタシとデートするから･･････諦めてね」
ピンガが穏やかな口調で、女達を制した。
「なんなのよ、彼女待ってたなら言えっての･･････」
「もう、早く行こーよ」
離れていく女達を見送ると、ピンガが俺を睨み付けた。
「お前、何逆ナンされてんだよ。俺と待ち合わせしてるって言ってれば、さっさと追い払えてただろうが」
「悪い･･････、つい女のネイル見てたからさ」
「はあ？ネイルって、･･････どんなヤツだよ」
俺がネイルの特徴を伝えると、ピンガはネットで検索してくれた。
「これじゃねーの？」
ピンガが見せてくれたのは、夜の海の様に綺麗な青色のネイル･･････当たりだ。
「そー、それ！」
「じゃあ、URL送っとく」
「サンキュ〜！お礼に今日の荷物持ちは、気合い入れてやるぜ･･････」
「最初から気合い入れて来いや･･････」
ピンガに小言を言われながら、俺達は目的地へ向かった。
＊＊
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作者名：猫饅頭。 | 作成日時：2023年4月29日 2時
