蒼い記憶は深海に消える。【完】 (ページ16)

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第14話-予定外の仕事ページ16

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　工藤新一と江戸川コナンについて、パソコンで調べていると相棒から連絡が入った。

p:《エンジニアを一人殺した。》

　《ほう･･････》

p:《予定外の仕事のせいで、スパイの存在に勘付いた奴がいた。》

　送られてきたのは、相棒と同僚のシステムエンジニアである･･････レオンハルトの写真だった。

　《隠蔽工作どうすんのさ･･････、海に投げ捨てる訳にもいけないだろ？》

p:《俺に考えがある》

　そういってピンガは『老若認証システム』を利用したレオンハルトの3D映像を送ってきた。

　《そんなのいつの間に･･････》

p:《所詮日本の警察如きには、判別すらできねえよ。》

　ピンガの作った映像は、限りなく本物に近く、一般の警察官には見分けが付かない程の代物だった。

p:《とにかく今は時間がねえ、》

p:《また連絡する。》

──俺も、何かピンガの手助けが出来たら良いんだけどな･･････。

　今回の任務はラムから直々に依頼された任務だ。つまり、組織にとってこの『老若認証システム』は大きな影響を与える道具という訳なのだ。

　監視カメラの映像から骨格、性別、年齢を識別することができるこのシステムが一体組織にとって何だというのだ。

──分からない･･････。知る術すらない。

　そして、工藤新一と江戸川コナン･･････この両者をこのシステムに掛けたらどんな結果が出てくるのだろうか。

　もし万が一、一致するなんてことがあったなら･･････それは今世紀の大スクープだ。

「･･････はッ、アホらし」

　こんな戯言･･････きっと相棒の口から発されない限り、信じるなんて出来ない。

「はぁ･･････」

　俺は左耳に付けたピアスに触れる。昔、相棒と契りを交わした時に買った、お揃いのシルバーのピアス。

──『運命共同体』の契り･･････、懐かしいな。

『今日から俺たちは───だ』

　俺はあの日から、俺が相棒に･･････ピンガに自分の全てを捧げると誓った。

「･･････」

　
　相棒が望む世界で生きているのを、陰で支える事こそが俺の生きる目的だ。

　だから、どうか･･････、、、

　何も起こらないでくれ。

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