検索窓
今日:19 hit、昨日:14 hit、合計:11,347 hit

プロローグ ページ2

**




 とある高層ビルの一部屋に、俺達はいた。




「今回は側でサポート出来なくて、悪いな・・・・・・」


「━━はあ?別に何の問題ねえ、普段通りにやりゃ良いだけだろ」



 俺にとって唯一無二の相棒が、大掛かりな任務に駆り出される事になった。



 相棒は組織から『ピンガ』というコードネームを与えられ、能力を買われた。そんな相棒に比べ、俺は組織でもただの末端工作員・・・・・・こういう時は、自身の野心の無さに後悔する。


 俺もコードネーム持ちだったのなら、今回もサポート出来たかもしれないのだから。



「・・・・・・お前も俺には及ばねえが、なかなか有能な相棒なんだぜ。A・・・・・・もっと、のし上がる意思を持てよな」


「━━そうだな、じゃあ・・・・・・お前の野心を少し分けてくれよ」


 差し出した俺の手を、相棒が払いのけた。


「ハッ、相変わらずだな。そんな怠けた態度じゃ、下剋上なんて起こせねーぞバァーカ!」


「ひでぇ・・・・・・玉肌のような俺の手を、、傷付くぜ」


 俺が傷付いた振りをすると、ピンガは引き気味にツッコミを入れた。



「自分で言うかよ、きっしょッいわ!・・・・・・その自意識過剰さはやべえ」



「ありがとう」


「褒めてねえよ」




 ピンガは冗談を言う俺の肩を軽く叩くと、再び任務の準備に取り掛かった。





「なあ、コレお前にやるよ」


 俺はポケットにいれていた、ソレをピンガに差し出した。



「何だコレ・・・・・・スカーフ?」



 何処かのデパートで買った、シルク生地のスカーフだ。本当は自分で使う予定だったが、女性モノだし、今回の任務に適している贈り物だと思う。



「まあ、お守りってヤツ?」


「フーン、まあモノは良いな。━━仕方ねえから、貰ってやるよ」



 ピンガは水色のスカーフを受け取ると、そのまま懐にしまった。




 どうやら、俺の贈り物を気に入ってくれた様だ。





「・・・・・・俺だと思って、大事にしてくれよ」



「きィっっっっしょッォッ!!」



 やっぱりピンガは、最高の相棒だ。

 



**

第1話-事件の5年前→←設定etc...



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (28 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
78人がお気に入り
設定タグ:コナン , ピンガ , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:猫饅頭。 | 作成日時:2023年4月29日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。