第4話-�� ページ46
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車を走らせて20分くらいだろうか、港のコンテナが置かれた倉庫に到着した。
「お前は、周囲の様子を確認してこい」
ジンは銃に弾を装填しながら、俺にそう命じた。
「オーケイ、じゃあ行ってくるよ」
車から降りると、まず倉庫内を確認する。何一つ物が置かれていない、空の倉庫だった。
次に、周囲のコンテナを巡回していく。事前に人がいない時間を割り出されていたためか、人の気配は全くしない。
俺は車に戻り、周囲の状況をジンに伝える。
「そうか、･･････そのまま外で見張りをしていろ」
ジンからの指示を受け、俺は潮風で少し錆びた倉庫の外壁にもたれかかった。
──静かだ･･････。
俺は、風の音に耳を澄ませてみる。遠くの方で、
──烏は、組織の象徴･･････。
烏の様に黒い服で身を包み、深い闇に紛れ、社会の裏に潜む犯罪組織。
そして、今日もまた･･････裏切った烏を撃ち落とす。
──車のエンジン音がする･･････。
俺は素早く車の中に居るジンに報告する。
「ジン、今･･････車の音がした。あと数分でここに、標的が来るはずだよ」
そう伝えると、ジンとウォッカが車から降りてきた。そして、ジンが再び俺に指示を出す。
「ルシアン、テメエはコンテナの上から、奴に追手がいねえか周囲を確認しろ」
「オーケイ･･････ジン」
俺はコンテナに掛かった梯子を登り、下から見えないよう身体を伏せると、この間負った傷が少し痛んだ。
──はあ、早くこの傷治さないとな･･････。
この調子では、裏にも表にも、仕事の支障が出てしまう。そうなったら、次にジンに殺されるのが俺になる。それだけは、避けなければならない。
俺は、車のエンジン音が聞こえた方に視線を向けた。数十メートル先に、標的の赤い車が見える。そして、ジンとウォッカのいる少し手前で車が止まった。
車の中からは、写真の女性──宮野明美が姿を現した。彼女は、この場所に不釣り合いな、綺麗で、何の武装も無いような軽装で、取引相手を待っていた。
ジンとウォッカは、彼女･･････標的に向かって歩き出す。
『お姉ちゃんが、"絶対"守ってあげるからね･･････』
──考えるな。思い出すな、俺を殺せ、コロセ、ころせ。
あの時耳にした彼女の声が、頭にこびり付いて離れない･･････。
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猫饅頭。(プロフ) - もの太郎さん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉光栄ですっ...！！これからも、少しずつではありますが、更新していこうと思います。暖かく見守って頂けると幸いです。 (2023年4月6日 19時) (
レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
もの太郎 - 超好き！！！！更新頑張って下さい！応援してます！ (2023年4月6日 19時) (レス) @page17 id: 415bc119d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫饅頭。 | 作成日時：2023年3月1日 3時
