第3話-�� ページ35
※暴力表現あり。
＊＊
このままジン達がエレベーターで上がって来るまで、この場所で待っていてもいいのだが、俺は無性に嫌な予感がしていた。
———頭が痛い･･･。身体に力が入らない･･･。
このフロアに入ってから、時間が経つ度に気分が最高に悪くなってきている気がする。
「っ･･･う゛･･･、どうして･･････」
そう言って、俺は先程よりも濃くなったその匂いの原因に気が付いた。部屋の隅に設置されている、小型の空気清浄機の吹出口が匂いの元のようだ。
「･･････ない」
清浄機を消そうと電源を探すが、それらしきものは見当たらない。
———遠隔操作タイプか。
ひとまず近くにあったパイプ椅子で、破壊しようと試みたものの、力が抜けて持ち上げられない。
俺はおぼつかない足取りで、何とか廊下に這い出る。
「やっと効き始めてくれたのかァ･･･」
「ッ･･････！！」
———霧尾ッ･･････！！
しっかりと拘束していたはずだが、どうやら中指に付けられた指輪には小さなナイフが出せる仕掛けがあったようだ。
「ホラ、可愛がってやるからこっちに来いよ！」
「ッ･･････、離せッ！！」
伸びてきた手から逃れようとするが、右手首を掴まれてしまった。
「大量に吸い込んでんのに、ここまで動けてる事には感心するけどなァ･･･。」
抵抗している間にも、眩暈が酷くなってきていた。
———マズい･･･、このままだとッ！
俺は首輪の鎖を霧尾目掛けて振り下ろす。しかし、全く効いていない。
「アハハッ、そんなヘナチョコ攻撃じゃ･･･俺は倒せないぜッ！！」
霧尾は拳をみぞおちに目掛けて叩き込んだ。
「———ッゥ、ぐっ･･･！！」
俺は受け身が取れず、強い衝撃が全身を走った。骨が砕ける様な痛みに、必死に耐えていた膝が崩れ落ちた。
「･･･ッ･･････、ハッァ･･･！！カハッ･･･、ゲホッ！！」
立ち上がりたいのに、手も足も言う事を聞いてはくれない。
霧尾は脱力している俺の身体を引きずりながら、自室に連れて行こうとしている。
———俺･･･殺されるのか。
俺もあの少年の様に全身を痛め付けられて、最後は息絶えるのだろうか。
———でも、コイツは･･･ジンが殺すんだったっけ･･････。
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猫饅頭。(プロフ) - もの太郎さん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉光栄ですっ...！！これからも、少しずつではありますが、更新していこうと思います。暖かく見守って頂けると幸いです。 (2023年4月6日 19時) (
レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
もの太郎 - 超好き！！！！更新頑張って下さい！応援してます！ (2023年4月6日 19時) (レス) @page17 id: 415bc119d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫饅頭。 | 作成日時：2023年3月1日 3時
