第3話-�� ページ33
＊＊
「......お前ら、さっさとコイツを連れて出て行ってよ」
霧尾は床に倒れている少年を指差し、男達に命令した。
「霧尾サマ、彼は....」
手下の男が俺を指差した。
「そっちは置いてけよ。俺とこれから遊んで貰うんだからさ...」
霧尾は俺に関心を持ったようで、少年を解放する気になったらしい。
男達は項垂れた少年の身体を抱えて、扉の向こうへと姿を消した。
「......邪魔者は消えた...、で？＿＿俺を煽ってどうするのかな、ルシアンくんは....」
霧尾は手に持ったバタフライナイフを、器用に回している。
「さあね...どうするつもりか、自分で考えれば？」
俺が挑発する口調で答えると、霧尾は不快そうな顔で溜息を吐いた。
「はあ...なに、映像で見た時は従順そうだったから君にしたのに」
「生憎、従う相手は決まっているんでね...」
「そう....なら＿＿」
霧尾は右手に持っていたバタフライナイフを、俺の足に向けて投げつけてきた。
「っ......」
俺はそれを軽く身を翻して避け、壁に刺さったバタフライナイフを引き抜く。
「ハハッ、マジかっ...！＿＿足刺して動けない様にしたかったんだけどなあ...！！」
何故か嬉しそうに笑う霧尾は、ポケットに入ったもう二本の血で汚れたバタフライナイフを出してきた。
「使用済みのだけど、仕方ないよなぁ...ッ」
俺は近くにあった花瓶を掴むと、標的の顔を目掛けて投げ付けた。
「＿＿＿いっ...てぇな...っ」
花瓶の割れる音と共に、咄嗟に顔を庇った霧尾の腕から血が流れ出ていた。
＿＿外したか...。
「＿＿危ないじゃん？！しかも顔狙うとか、君って超外道...？？」
「ナイフ投げてる奴に言われたくないなッ！」
霧尾は俺の肩と足を狙って、ナイフを振り回していた。
「全身傷だらけなのに、よくそんなに動けるなぁ...。ただモンじゃねえよ...」
「っ.....、そういうお前は、動き鈍ってるんじゃない？」
「あ、クソっ.....！」
霧尾の手首を蹴り上げ、ナイフをベッドの下に弾き飛ばした。
俺は身体の力を抜き、左足を後ろに引き、右足を前に出し、軽く両膝を曲げた。
そして、そのまま霧尾の眉間にジャブを打ち込んだ。
「＿＿ごゥッ！！！？」
直撃した霧尾は白目を剥いて、背後のベッドに倒れこんだ。
「……」
死んではいない。気絶しているだけだ。
＿＿あとは、ジン達が来るのを待つだけ。
＊＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 163人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「名探偵コナン」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫饅頭。(プロフ) - もの太郎さん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉光栄ですっ...！！これからも、少しずつではありますが、更新していこうと思います。暖かく見守って頂けると幸いです。 (2023年4月6日 19時) (
レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
もの太郎 - 超好き！！！！更新頑張って下さい！応援してます！ (2023年4月6日 19時) (レス) @page17 id: 415bc119d2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：猫饅頭。 | 作成日時：2023年3月1日 3時
