第3話-�� ページ32
※ モブ〈R15〉程度の表現あり。
＊＊
「煙草が切れやがった....おい！！」
ジンは煙草の空箱を俺に投げ付けると、車まで取りに行くように命じられた。
ジンから車のフェイクキーを受け取ると、俺は小走りでホールから出て行った。
＿＿オーケイ、ちゃんと...いる。
予想通り、背後から男が付けてきている。
＿＿前方から男が2名か...恐らく仲間だ。
「ッ....う....！」
俺は身体の傷を利用する事にし、廊下の壁に手をついた。
「君っ....！だっ、大丈夫かい？」
足を押さえて呻いた俺を見て、男3人が駆け寄ってきた。
「すみません、少し足に痛みが...」
「大変だっ！！早く医務室に....！」
そういった男の一人が俺を抱えようとし、それを止めた。
「行けません...、僕は、早くマスターの煙草を取りに...じゃないとっ...」
恐怖で身体が震えている俺の肩を、男の一人が抱えた。
「大丈夫だよ...。俺たちが君の主人に話を通しておくから...だから、安心して」
一番ガタイの良いその男は、そのまま俺を抱き抱えた。
そして、医務室とは反対側に俺を運んで行った。
＿＿さあ、標的とご対面だ...。
男達は、エレベーターで雑居ビルの最上階に向かっていた。
「どこに向かっているんですか...？」
俺が不安そうな顔で尋ねると、男達はそろそろ着くとだけ答えて、エレベーターを降りた。
＿＿香水....いや、お香か？
最上階のフロアは、砂糖菓子の様な甘い香りが充満していた。
＿＿それと、血の匂い....。
薄暗いフロアの一番奥の扉から、誰かの叫び声が聞こえた。
「.....けて、ううっ....や...」
「＿＿まだやってるのか...」
男達は呆れた顔をしながら、その声が聞こえてきた扉に入って行った。
「霧尾サマ、連れて来ましたよ」
＿＿派手なピアス、趣味の悪い柄シャツ...血みたいに赤い頭髪。
「ハハァ、ン〜？おーけー。コイツを後何回か切ったらあ、可愛がったげるよ...」
そこに居たのは、今回の標的である＿
＿＿コイツ、想像してたより...悪趣味だ。
俺と同じくらいの歳の少年が、刃物で切り付けられていた。
霧尾が少年を切りつけようと、ナイフを振り被った瞬間に声を放った。
「初めまして、霧尾雷牙さん...」
奴の動きが止まった。
「...君は？」
俺を見つめている。
「僕は、ルシアン...」
＊＊
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猫饅頭。(プロフ) - もの太郎さん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉光栄ですっ...！！これからも、少しずつではありますが、更新していこうと思います。暖かく見守って頂けると幸いです。 (2023年4月6日 19時) (
レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
もの太郎 - 超好き！！！！更新頑張って下さい！応援してます！ (2023年4月6日 19時) (レス) @page17 id: 415bc119d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫饅頭。 | 作成日時：2023年3月1日 3時
