第2話-�� ページ14
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ボスから直々の命令は、組織の資金源の一つでもある『牧場』の経営をして欲しいとの事だった。
前任の経営者は、年齢の面で厳しくなっているらしく、後任を探していたそうだ。
そうは言っても、俺は全く牧場の経営の知識なんて持ち合わせていない。
その事をボスに伝えたが、『指導員は派遣したから、ソイツに聞けば問題ない』と意思を変えるつもりはない様だった。
「....ルシアンか、やるじゃねえか！ボスから直々に名前と任務を与えられるなんて、幹部でも早々居ないんだぜ...！」
俺がボスと話している間に、ウォッカはジンから話を聞いたみたいだ。
自分の事かの様に喜ぶウォッカを見て、複雑な気持ちになる。
＿＿正直、荷が重い...プレッシャーが半端なさ過ぎる...。
俺は落ち着かずに部屋をウロウロしていると、鋭い声が部屋に響いた。
「オイ...っ！」
「......っ！！」
「ルシアン、ボスから名を与えられた以上....その名に恥じねえ行動を心掛けろ。例えどんな任務であってもな」
ジンの言葉に、気持ちが引き締まる。
＿＿ルシアン....、俺はルシアンだ。
名前を心の声で繰り返し呟くと、次第に気持ちが落ち着いてきた。
「もちろん...この任務も最後までやり遂げてみせるよ」
俺という存在に名前が付いた事で、存在が認められた様で何だか温かいモノが滲んでくる。
「そんじゃあ、今日はルシアン命名祝いでもするか！！ジンの兄貴ッ！！いつもより力入れて料理振る舞いやすんで、是非食べてくださいよお！！」
ウォッカは、煙草を蒸すジンに向かってそう尋ねた。
「............」
数秒間の沈黙後、ジンは口を開いた。
「まあいい....どうせ今日の予定はねえからな。付き合ってやってもいい....」
「.....っ！！」
予想外のジンの返答に、俺は驚きを隠せない。
＿＿俺を、祝う？ジンが？？？！！....いやいや、ウォッカの料理は美味しいし、ジンも食べたいって事なのか？いや、それ以外に考えられないでしょ...普通。
それと、ただの気のせいかも知れないが....僅かに一瞬だけ、ジンの雰囲気が和らいだ気がした。
ジンの顔をじっと眺めていると、視線に気付かれてしまった。
「.....おい、どこを見ていやがる」
「ど、どこも...見てない」
いつもより、声音が落ち着いているのも....きっと気のせいだろう。
＿＿変な感じ....。
この時間がずっと続いて欲しいと、初めて感じた瞬間だった。
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猫饅頭。(プロフ) - もの太郎さん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉光栄ですっ...！！これからも、少しずつではありますが、更新していこうと思います。暖かく見守って頂けると幸いです。 (2023年4月6日 19時) (
レス) id: 72178cca42 (このIDを非表示/違反報告)
もの太郎 - 超好き！！！！更新頑張って下さい！応援してます！ (2023年4月6日 19時) (レス) @page17 id: 415bc119d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫饅頭。 | 作成日時：2023年3月1日 3時
