寒い冬は腕の中 ( 剛典 )

朝 ページ36

朝、これ以上幸せな景色はわたしは何も求めてない。






ぼんやりとうつる世界に
愛おしい存在。






「おはよ」






わたしの頭を撫でながら、おでこに軽くキスを落とす。






『お水…』



「あ、いる？」



『ん』






ペットボトルをそのまま貰おうとしたけど、そういう訳にはいかなかった






『……ん』






たかのりくんの唇が触れた途端、冷たい水が口の中に入ってくる






「朝からえっろ」



『たかのりくんもね』






いつの間にか、ズボンを履いて、髪も濡れてる





いつ起きたのって言ったら、さっきって応えたけど、絶対嘘だ。







「Aいびきかいてた」



『え、嘘』



「ん、嘘」



『もう』







ベッドから起き上がり、朝飯にしよっかってTシャツに腕を通している






『……』



「どした？」



『…立てない』



「え、まじ？笑」







はあ、もう、最悪。昨日、たかのりくん燃えすぎ。





お陰でこっちがひどい有様だよ。






「ごめんごめん。俺、サンドウィッチでも買ってくるよ」


『うん』






たかのりくんが部屋から出ると、もう一度ベッドに潜り込んだ





たかのりくんの匂いに包まれて





昨日のことを思い出すだけで、顔が火照っちゃう






やだやだ

真っ白なドレス→←余裕ない

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す