好きすぎて ( 広臣 ) (ページ33)

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ヒールページ33

仕事に行くの嫌だなぁ。
なんて思いながらも、食欲は立派にあって
トースト2枚も食べちゃった。

だって、いちごのジャムも、ブルーベリーのジャムも
食べたかったんだもん…。

そのおかげで、仕事のスーツのスカート少しキツかった
ダイエットしなくちゃなぁ。

広臣くんとおソロいのキーホルダーが付いた鍵
しっかり握りしめて家を出た

パンプスわざとコツコツいわせて
私はここにいるよって
なんのアピールなんだか分からないけど…。笑

小さい時は、ピンクのリボンに宝石みたいなハートの石がついたキラキラした靴よく履いてた
ママのヒールが羨ましくって
音のなる靴が私には眩しく見えた。

ママがいない時に、こっそりヒールはいて
ぶっかぶかだからスルって抜けちゃって
顔面からコンクリートに突っ込んだ。

おでこから血が出て、一人で泣いた

私の泣き声を聞きつけたばあばが真っ青な顔しながら病院に連れて行ってくれたっけなぁ。

3針縫ったおでこにはまだ、傷が残ってる

今こけたら笑いものにしかならないよね…気をつけよっと。

会社の正面玄関を通り過ぎ、美奈子に挨拶。

美奈子、大丈夫？って私の心配ばっかししてくれる。
大丈夫だよって一言言って笑った
口角も目尻も上げて下げて、めいいっぱい。

美奈子もそっかって微笑んでくれた
お昼の約束をして
午前の仕事が始まった。