好きすぎて ( 広臣 ) (ページ31)

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私だけページ31

静かな夜は今日だけじゃない
今日だけじゃないハズなのに
今はすごく寂しく感じる。

私は、私はただ、広臣くんの側にいて笑えればそれでいいもん
だから、私が我慢すれば終わる話であって
広臣くん責めなくたっていい。

私は、どんなに嫌なことされたって広臣くんならって許しちゃう。
だって、カッコよくて魅力的で、意地悪だけど、優しくて

私の王子様なの。

ずうっと小さな小屋の中で、何年も何年も
王子様を見てきた

舞踏会も、お茶会も、外から見てた

やっと、やっと、お城の中に入れたの。

追い出されるなんて嫌だもん。

広臣「A…？」

A「…ん？」

広臣「ボーッとして、どした？」

A「…んーん、なんでも…ない。」

広臣「そ？」

A「…うん。」

広臣くんの優しさに胸がぎゅーって苦しくなる。
弱い自分が嫌

美奈子みたいになりたい
強い女になりたい

どうして泣いちゃうの
どうして涙がでちゃうの

広臣「…は？A？泣いてんの？」

A「…違っ、違うの…目が痛いだけ…！」

広臣「A？どした？なんかあった？」

A「違うよ。違うの、違う…。」

広臣「…違わねぇだろ？A。」

ダメだ…。