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目が覚めると、そこは真っ黒な空間だった。

俺はその空間で、ゆらりと宙を舞っていた。

全てを包み込むような温かい空間は、俺の全てを包み込んでいる。

安心感と何もしたくないという怠惰が、俺の心を支配しかけている。


それにしても...ここはどこだ？

俺はさっきまで、書類を纏めていた筈なんだが...。

...ｯｯ！！

そうだ、俺は、相澤消太だ。

ヒーローの、イレイザーヘッドだ。

何故忘れていたのだろう。

早く帰らなくては。


...けれど

“早く帰らなくては”と思う半面、“まだここにいたい”と思う自分がいる。

＊→



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作者名：精神安定剤 | 作成日時：2018年7月13日 7時

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