山田担の君に恋をして 2《daiki.a》

Thank you ページ5

有岡side




有岡「ごめんA！俺今日、見送り出来なくなった…」



A《…そっか！いいよ、全然大丈夫！》



電話越しの君の声は、少し悲しそう。




有岡「あ、でも…ちょっとだけ…ちょっとだけでいいから、このまま話さない？」



少しでも君と繋がっていたくて。



有岡「Aの夢は、何？」




A《ニューヨークで腕を磨いて、自分のお店を出す事かな！大ちゃんは？》




有岡「俺は…1人で表紙を飾りたい！」




A《表紙？》




有岡「そ、表紙。雑誌の表紙！1人でね！1人で！」




A《分かったってばww でも…叶うといいね！》




有岡「うん。Aも、頑張れ！応援してる。」




A《…うん。絶対叶えて、また戻ってくるよ。》




有岡「うん。待ってる。」




A《本当にありがとね、大ちゃん。》




有岡「え、俺なんもしてな


A《大ちゃん、いつも私の事応援してくれてたし、それに


有岡「あーストップストップ！！それ、お別れ感強いから！泣いちゃう！」




A《あ、ごめん…w》





色んな思い出達が、 浮かんでは消えていく。



その思い出の中にはいつも、光り輝く君がいた。



「さよなら」をする前に、僕から君へ、伝えたい言葉があるんだ。



「出会ってくれて、ありがとう」


こんなにも、感謝の気持ちで溢れてる。





別れは、また会う約束。
別れは、君を想う時間。



大丈夫。きっとまたすぐ会えるから────






《A……！！！》



A《や、山田君！？》




電話の向こうで響く、君と君の好きな人の声。









「良かったね…じゃあ…またね…」









小さく呟いて、そっと携帯を閉じた。

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