薄ミュトリップ(最終)

総司、嫉妬心 ページ31

私達は怨念との戦いを終え
負傷者の為にも
二ヶ月だけこちらの世界に残ることになった


山｢そんなに大怪我とか無くてよかったね｣

主｢そうですね｣

山｢ん？あれって｣

主｢沖田さんですね、何してるですかね｣

山｢そう言えば、Aちゃんて沖田さんに冷たい？よね｣

主｢やっぱりそう見えますか？頑張ってはいるんですけど心を見透かすようなあの感じとかおちょくってくる所とか苦手でつい･･･｣

山｢分からなくはないかも｣

主｢あ、何か様子変じゃ？｣

山｢まさか･･･！｣

主｢結核が！？｣

･･･

山・主｢沖田さん！｣

総司｢ん？あれどうしたの？｣

山｢様子がおかしかったので気になって｣

主｢病が悪くなってるんじゃないかと｣

総司｢へえ、珍しいね。心配してくれるの？｣

山｢はぐらかさないで下さい｣

総司｢まったく、調子狂うな･･･大丈夫だよ｣

山｢本当に？少し休んだ方が｣

総司｢大丈夫だってば｣

ｽﾞｷﾝ･･･

山｢無理しないで下さいね、Aちゃん？｣

主｢え、あ、あぁ･･･私先に戻ってます｣

山｢え、ちょ、ちょっとAちゃん？｣


私･･･

何考えてるんだろ･･･

2人が普通に話してるだけ

私が話に入ってかなかっただけ

なのに･･･

･･･嫉妬？

モヤモヤする

紗也加さんは確かに沖田総司の
千鶴ちゃんを演じたけど

でも、だからこそ沖田さんの心配を
してるだけ･･･

私･･･沖田さん苦手なはず

でも･･･嫉妬ってことは･･･


ドンッ

主｢いっ･･･たぁ･･･｣

土方｢おい、前見て歩けあぶねえだろ｣

主｢す、すみません｣

土方｢あ、そうだ、総司知らねぇか｣

主｢沖田さん･･･は･･･｣

土方｢どうした？総司なんかされたか？｣

主｢いえ、沖田さんならあっちで紗也加さんと話してるんじゃないかと｣

土方｢そうか｣

主｢･･･では｣

土方｢あ、おい｣

主｢はい？｣

土方｢何か胸の内に溜めてるもんあんなら言えよ。女の悩みは難しくて分かんねえが･･･。少しくらい力にはなれるだろ｣

主｢え｣

土方｢だから、そんなに眉間にしわ寄せて怖い顔してんなよ。俺みたいになっちまうぞ｣

主｢わ、私そんな顔してました！？｣

土方｢あぁ、あ、前見て歩けよ｣

主｢はい｣




土方さんに心配掛けてしまった

そんな怖い顔してたんだろうか･･･

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