貴方との約束を破ります[沖田総司]

26話し合う ページ28

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母「見つけていたのね」


総司「はい」


母「君もその･･･」


総司「僕は、ずっと気づかなかった･･･
記憶があったのに相手を誤認して
違う人と付き合って･･･
悲しませた」


母「それで、言わなくなったのね」


総司「やっと気づいたんです
僕の本当の気持ちに」


母「そっか」


総司「･･･臓器提供もたぶん僕のせいだ」


母「え？」


総司「僕はAよりも早くに病気で死んだんです」

他にも早まった理由はあるけど


母「そっか･･･自分と同じ思いをする人を減らしたかったのね」


総司「だと思います」



母「本当にこの子は貴方が大好きなのね」



総司「だといいんですけど」



母「ずっといるつもり？」



総司「駄目ですか？明日学校休みだし」



母「そうじゃなくて、お腹空いちゃうでしょ？」


総司「あ」


母「何か買ってくるけど、嫌いなものは？」



総司「いや、お構いなく」


母「いいのよ」




そう言って嫌いなものだけ聞きだして
行ってしまった




総司「喉乾いた･･･買いに行くか」


ｶﾞﾁｬ


総司「平助･･･」



平助「よっ」



総司「ごめん、聞いてた？」


平助「･･･やっぱり無理だった
総司好きなままでいいって
振り向かせるって言ったのにな」


総司「平助･･･」


千鶴「こんばんは」


総司「千鶴ちゃん･･･」


千鶴「さっき斉藤先輩にあって聞きました。事故にあったって」


総司「うん」


千鶴「今夜が峠ってことも」


総司「うん」


千鶴「だから、今だからこそ話しておきたいことがあります」


総司「うん、場所移動しよっか」


平助「俺ここにいるから」


･･･



千鶴「私少し思い出しました」


総司「！」


千鶴「私、沖田さんとA姉さんに憧れてたんです。自分の好きな人には想いを言えない
だから憧れて羨ましかった」


総司「千鶴ちゃん」


千鶴「生まれ変わって、記憶はないけど
また好きな人との間には壁があって本能的に
認識しないようにしてました。だからか
沖田さんと会った時にまた感じた憧れの気持ちを
好きの気持ちと誤解してしまったんです」


総司「･･･」


千鶴「壁を壊すのが怖くて
答えてもらえるか不安で
好きだと言ってくれる沖田さんを自分に
縛り付けてました


でも、それは単なる臆病なだけ」

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