離れない光【アンナチュラル】 (ページ37)

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？？ side

父と親子ほど歳の離れた母は、

若くして私を産んだ

「Aはお医者さんになりたいの？

えー、わたしはどっちでもいいけど」

そう言って、朝から念入りに風呂掃除を始めた母

「･･･、別に、人体とかそっちの道に興味が無いわけじゃないの」

でも、

他に道は無いのかって思って

言おうとした言葉は、勢いよくシャワーの音で遮られた

「あ、そう

これからお風呂場のリフォームとかで業者さんが来るかもしれないから、

上に行っておいてくれる？」

リフォーム･･･

家の浴槽の規模でいうと、なかなかの大仕事になりそう

「分かった、1時間くらいしたら学校行くね」

幸い今日はこの後先輩と図書館にいく約束をしていた

「はーい、」

軽い返事を階段で聞き、

イヤホンを付けて音楽を流し始めた

「そろそろ行ってくるねー」

返事がない

でも、流れるシャワーの音ははっきりと聞こえる

「お母さん？行ってき･･･」

かすかに聞こえたのは、ガタガタと何かを叩くような音

浴槽の蓋の上に、男が静かに座っていた

「あ、いたの？」

口角だけを上げて、歪な笑みを浮かべた男

思わず腰が抜けた

「あいにく、今日はWだけのはずだったんだ」

ゆっくりと近くまで歩いてくる

濡れた足の音が、タイルで響く

「でも、

そうだな、これは持ってるから

君は"N"にしたよ」

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「先生！北瀬さん意識回復しました！」

知らなければ良かった

彼女は、私の･･･