乾青宗は妹を取られたくなくて必死な様子です【1】

忘れ物 ページ13

この日Aは赤音と青宗と大きなショッピングモールに来ていた。


『3人でお出掛けなんて久しぶりだね』


青「最初は2人で行こうとしてたくせに…」

赤「嫉妬は見苦しいよ青宗」



そう。本当はAは赤音と2人で来る予定だったのだ。

しかし家の中で出掛ける準備をする2人を見て青宗が自分も行きたいと言い出し、結局3人で行くことに。


『ごめんねお兄ちゃん。でもねお兄ちゃんを仲間外れにしたいとかそういう訳じゃなくて…今日買う物はお姉ちゃんの方が詳しいっていうか、女同士の方が都合がいいかなって思ったの』

顔を赤くし恥ずかしそうに言うA。

青「え、それってどういう…」



困惑する青宗にも構わず赤音が先頭で歩き、到着したのは水着の店の前。


青「水着…？」

赤「そ、Aが今年の夏、海に遊びに行くから早く欲しいって言ってたの」

青「駄目だ。こんな物着るなんてお兄ちゃん許さない。それに遊びに行くのって万次郎達だろ？絶対駄目だ」

赤「はぁぁ、こうなるから連れてきたくなかったんだよ」


青宗と赤音が言い合ってる中、Aが一言ぽつりとこぼす。

『私お兄ちゃんとも海に行きたいなって思ってたのに…お兄ちゃんは水着着る私となんか一緒に行きたくないんだ…』


悲しそうな様子で話すAに必死に訂正する青宗。


青「違うよA！ただ水着を着たAが絶対可愛いから他の男達に見せたくないなって思っただけで、Aに水着が似合わないとか絶対有り得ないし。てか万次郎達と海に行くなんてお兄ちゃん聞いてない…」

赤「ハイハイ。分かったから静かにして。青宗はあそこのベンチに座ってな」


青宗の話を遮り無理やりベンチに座らせる赤音。
そしてAと楽しそうに店の中に入ってく。

青(姉貴ばっかりずるい…)


悔しいが、店の中に入るのも気まずいしただ黙って待つことしか出来ない青宗だった。

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