反社になって再会するとは【東リべ】

Another story 5 ページ27

翔side




お嬢がお風呂に入っている間にひとりソファーに項垂れる。

…くそっ、あの顔だけ俳優まじでムカつくな。周りの人間にチヤホヤされて育つとあんな人間が出来るのか。つーか、あいつパーティーの時から気に食わなかったんだよ。俺のお嬢の事をちらちら見てきやがって。胸糞悪い。あー今すぐ干されねぇかなー


そんな事を思ってると部下から電話が来た。

「もしもし、何か分かったか？」

部下「翔さんの言う通り、あの俳優裏でかなりやばいことしてました。そして過去も調べてみたらビンゴでした」

「…分かった。ご苦労様。後で物を送ってくれ」

電話を切ると、自然と笑いが溢れる。

自分は他の仕事で忙しくて中々あの俳優について調べられなかったから、信頼する部下に頼んでみたらまさかのビンゴかよ。

あーあ、人気No.1俳優とか聞いて呆れるわ。

最初は大手の事務所だから厳しいかなって思ったが、これは案外いけるな。

しかし俺はお嬢の側を離れる訳にはいかないし、困ったな。仕方ないけど今回ばかりはあいつらにやってもらうか。どうせもう動いてるだろうけど…




ーーーーー
数日後の休日


お嬢と一緒に梵天のアジトへやって来た。

最初は入るのに時間かかったのに今では顔パスかよ…それだけ此処に馴染んだってことか…気に入らねぇ。

そう思うが、隣でご機嫌のお嬢を見ていると何も言えなくなる。…可愛いな、あー、あいつらに会わせたくないな。

だがそんな想いも虚しく、エレベーターは最上階に着く。

そしてエレベーターの扉が開いた途端、複数人の男がお嬢に抱きつこうとする。

…が、そんな分かりきった事を俺が回避しない訳がない。お嬢を自分の方に抱き寄せ、なんとか接触を回避した。

三途「おいテメェ、今すぐ死体(スクラップ)だ」

灰谷兄「久しぶりに生のAちゃんに会えたのに抱きつけないとかひどすぎ〜」

佐野「…A、会いたかった」

そんな佐野達にお嬢は

「も〜急にびっくりした。エレベーターだと危ないから今度から駄目だよ」

と言ってエレベーターから降りると、お嬢の横をくっついて離れないあいつらにもお構い無しにスタスタと家の中へ入っていった。





…………俺のお嬢に気安く触れてんじゃねえよ

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