恋した彼はトリプルフェイス④【名探偵コナン】 (ページ20)

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ララside～②～

『秀一ー！！』

「ララ？」

彼が振り返るより先に後ろから抱きつくと、
「やれやれ」といつもの台詞が聞こえてきた。
その声もまた、いつものように優しい。

本部に着くなり彼に会えるなんて、今日はなんてラッキーな日だろう。

『秀一、今回はゆっくりできるんでしょう？
うちにも遊びにきて！？ね！？』

「ああ。今回は、日本に戻るまでの間、ララのところに世話になろうと思っていた。」

『本当に！？やったぁーー！！』

喜ぶ私をよそに、千里さんと祐介さんの顔が険しくなった。

「赤井君、それってもしかして…」

千里さんが何か言いかけると、秀一はこくりと頷いてから「詳しい話は中で」と、奥の部屋を示した。
そこで皆で一緒にその部屋に向かおうとすると、私だけが止められた。

「ララ、お前はここで待ってるんだ。」

『……はぁい』

最近多いんだよなぁ…私だけのけ者にされるの…

しゅんとした私の頭を、秀一がぽんぽんと優しく撫でた。

「終わったら一緒に買い出しにいこう。
今日は俺が夕食を作ってやる。」

『またレパートリー増えたの？？』

「ああ。今回は“ロールキャベツ”だ」

『また煮込み系？』と私が笑うと、彼もそんな私をみて微笑んだ。

「そういえば、ジョディから“ララが来たら声かけて”って言われてたんだったな」

『え！ジョディも戻ってきてるの！？』

「今は報告で席を外してるが、もう戻ってくるころ…ああ、噂をすればだな」

『ほんとだ！！じゃあ秀一、また後でね！！
おーい！ジョディー！！』

私は、こちらに気づいて手を上げたジョディの方へ走り出し、久しぶりの彼女との再開を喜んだ。

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