恋した彼はトリプルフェイス③【名探偵コナン】 (ページ12)

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沖矢side～～

Aが飛び出してすぐに、家主でもあり今回のパートナーである工藤有希子さんが戻ってきた。

「昴君どうしたの？さっき女の子とすれ違ったんだけどもしかして…」

「すみません。見られてしまいましたか」

「ええ！？じゃあ昴君があの子を泣かせたの？？ちょっと何したのよ！？あの子だあれ？？」

やはり泣かせてしまったか。
出ていく前に一度振り返った彼女の顔を思い出すと、胸が締め付けられる感覚におちいる。

ハニートラップにかかったふりをしようと思ったのに、いつの間にか本当に彼女の魅力に溺れかけていた自分がいた。

あの笑顔は反則だ。

Aがどこまで恋人の正体を知っているのかはわからないが、これから起こることをみて彼女がどういう反応をするか…

それ次第で“バーボン”がどちら側かもわかるかもしれない。

出来れば彼女を危険な目には合わせたくないが……
仕方ない。

それにしても、
“バーボン”、君とはとことん争わないといけない運命らしいな。

俺はふっと薄く笑うと、有希子さんからの詮索をかわす作業に追われるのだった。