ピチット・チュラノンの内緒話 ページ11
「ピチット、代ろうか？」
「大丈夫」
ホテルに帰る途中、ジョンが僕がおぶっているAを引き受けようとしたが、僕は断った。
「僕がやりたいからしてるんだ」
A、僕はね
君と始めて夜のリンクで遭遇した日を今でも昨日のように思い出せるんだ。
君と初めて挨拶をした日は何も考えてなかった。
ただ、今後仲良くなるかわからないリンクメイトに一応挨拶をしただけ。
そんな認識だった。
だけど、ある日スケート場に忘れ物をした僕はもう誰もいないはずのリンク場に明かりがついてて驚いた。
昼に比べて明るさが半減した氷の世界に君が一人でいたんだ。
ジャンプとも呼べない最悪なもの
その時初めて君がジュニアの世界選手権で怪我をした子だって思い出した。
氷の上で肩を震わす君に抱いた感情は【同情】だ。
可哀想な子。
そんな思いから僕は君に声をかけたんだ。
喧嘩をした時図星をつかれて何も言えなかったけど…
始めは同情で練習に勝手に付き合ってた。
だけど、君と関わっていくうちに
君はスケートに対して真っすぐで一生懸命な素敵な女の子だって気づいたんだ。
そんな君が可愛くて可愛くて仕方ないんだよ。
僕の【同情】が【友情】【愛情】へと変わった。
僕があげたお守り人形を大事にしている姿も愛らしくて仕方ない。
そこまで大事にしてくれるなんて思わなかったな。
タイに帰ると告げた日、僕は君の愛犬に相談したんだよ。
君が部屋にＤＶＤを取りに行っている間、
「君のご主人様にはなんて言ったらいいかな？」
勇利が日本に帰った後少し寂しそうにしていたのが意外だったから、
僕も帰ると寂しがるかな？なんて
だけど、君の愛犬は僕に寄り添って僕の手を舐めるだけだった。
「僕がいるから帰って大丈夫だよ。僕に任せて」って言われたような気がした。
今思ったらご主人様を独占できるから帰ってほしかったのかな？
タイに帰る前日も
氷の世界で一人寂しそうにしている姿も忘れない。
やっぱりタイに帰るのやめようかと一瞬考えちゃったよ。
だけど、一緒に滑った時の時間は僕の宝物だ。
飛べるようになった日も
一緒に曲に合わせて滑った日も
練習に付き合った時間も
君の笑顔も
僕の宝物で僕のパワーだ。
初めて会った時とは変わって
知らないうちに大人に近づいた君には正直戸惑ったし、焦った。
僕は君から目が離せなくなりそうだ。
「心臓…うるさいなぁ…」
背中に君のぬくもりを感じる。
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鈴(プロフ) - 雪巴さん» 初めまして！コメントありがとうございます！昔スケートやってらしたんですね。滑っている文とかで至らない所もあると思いますが、楽しんで頂けるように頑張ります。 (2016年12月28日 16時) (
レス) id: c94c726e60 (このIDを非表示/違反報告)
雪巴 - ピチット君かわいい〜//// いつも楽しく読んでいます。私昔スケートやってたので夢主ちゃんやピチット君が滑っている文も夢主ちゃんがピチット君のことを考えている文もドキドキしていますこれからも頑張ってください。ピチット君愛してる (2016年12月27日 19時) (レス) id: fd274c24e7 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - なっぷんさん» はじめまして。コメントありがとうございます！毎回キュンキュンしていただけてるなんて嬉しいです。自分もなんとか仲直りさせることができて安心です（笑）これからも楽しんでいただけると幸いです。 (2016年12月21日 23時) (レス) id: c94c726e60 (このIDを非表示/違反報告)
なっぷん(プロフ) - いつも楽しく読んでます！こんな私がコメントしてもよいのだろうか…と思い、いつも踏みとどまっていたのですが今回、コメントを送らせていただくことにしました！毎回キュンキュンしてます笑二人が仲直りしてよかった！これからも頑張ってください！ (2016年12月21日 1時) (レス) id: b49a9d220c (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - Mr. Nàpoliさん» はじめまして。一番好きだなんて恐縮です！ありがたいです！！楽しんで頂けるように頑張っていきます！！ (2016年12月20日 23時) (レス) id: c94c726e60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十五
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時：2016年12月12日 1時
