【○○○】私は同人誌のネタにされる筋合いはない！！

◆僕が生まれた日◆イヴァンほの・夢玖様リク・イヴァン誕生日記念短編 ページ34

「ロシア様、お誕生日おめでとうございます」

「ありがとうアラ」

「国民の皆様もきっと祝っておいでですよ」

「どうかなー。僕嫌われてるし」

「ロシア様」

僕は誰よりも


あの子の祝われたいんだ。



「ロシア様、アメリカ様から電報です」

「何?」


『Hey！君今日誕生日なんだってね！

　とりあえず誕生日おめでとう！！

　Aは今俺と仕事中だよ！！』


「アラ、燃やしといて」

「かしこまりました」


僕はとりあえずアメリカ君へのちょかいを考えながら、

窓の外を振る雪を眺める。


誕生日を数えきれない程迎えた。

ベラルーシや姉さんと一緒にいた頃は

貧しいながらも祝ってくれたのが嬉しかった。

だけど、僕の周りには誰にもいなくなって

僕の誕生日を祝ってくれる人がいなくなった。

僕はなんともなかった。


だけど…

君と出会って、

君を独占したくて仕方ない。

誰も僕の誕生日を祝わなくていい。

ただ君だけには祝って欲しかった。



(だけど多分僕の誕生日って知らないだろうな

　それに今アメリカくんと仕事中らしいし)


「ロシア様、お客様です」

「誰?上司なら適当に理由つけて断って」

「いえ」



「イヴァン！」

「え……?」


僕は目を疑った。

だって、Aがニコニコしながらそこに立っていたから。


「えへへ、お誕生日おめでとう。来ちゃった」

「アメリカ君と仕事してるんじゃないの?」

「え?違うよ?」

「そうなんだ」

「でも昨日はアメリカと仕事だったんだ。

　これアメリカからプレゼント」

Aはリボンがかけられたおもちゃのラジコンを渡した。

「そんでこれ日本から」

Aはロシアにプラモデルを渡す。


「これが私から」

そう言って鉢に植えられたひまわりを取り出した。

「庭に小さいビニールハウス作ってロシアの誕生日に合わせて育てたんだ」

「僕の誕生日知ってたの?」

「知ってるよ当たり前じゃん」

「A…ありがとう…」

僕はAを抱きしめた。

「イヴァン苦しいよー」

「えへへ」


「ロシア様各国の方からのお祝いのプレゼントが届いています。

　それとお姉さまからもお手紙が」

そう言ってアラが沢山の荷物を持ってきた。

その中の一つがガタガタと動くと…


バリッ


「小娘！！よくも兄さんに…」

「ひい！」

僕はAの手を引いて走り出した。


べラルーシには後でお礼を言おう。

姉さんの手紙をあとでゆっくり読もう。


とにかく今は逃げよう。



(皆、ありがとう)

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