【鬼灯の冷徹】子狐こんこん肆

子狐、恋愛ゲームをしました。 ページ38

｢恋愛ゲーム？｣

茄子に技術課へと呼び出されたAは試作のゲームをしてほしいと頼まれたのだ。

｢サタン王に頼まれて一度ゲームを作ったんだけど、

今度は女性向けに改めて作ってみたんだ｣

蓬に説明され、Aは起動されたゲームの画面が映し出されるパソコンの前へと座らされた。


｢キャラクターのビジュアルや設定、そして選択によって展開が変わるようにこだわってみたんだ｣

｢へー｣

｢これはとある会社のOLが主人公なんだ｣


Aは早速攻略するキャラクター選択をするように促され、一番最初に出てきたキャラを選ぼうとして一度止められた。

｢何？｣

｢もう少し全部のキャラクターを見てから選んでくれ…｣

｢んー…行きつけのBARで知り合った職業不明の遊び人…白澤様みたいで嫌だな。

ぽっちゃりの苦労性の同僚…は桃タローみたいでちょっと…｣

｢身内と似てるのって選びづらいよな｣


Aは最終的に消去法でキャラクターを一人に絞って選択してゲームを始めた。

そこへ丁度用事があって技術課に訪れた鬼灯が3人へと近く。

｢何してるんですか？｣

その質問に蓬は説明をし、面白そうだと鬼灯も鑑賞することにした。


『俺がやれと言ったら書類整理だろうが何だろうがやれ。そうだな…3回回ってワンと鳴け』


a 3回回ってワンと鳴く

b それはちょっと…

cお前がやれ


bを選択したAに｢そこはcでしょう｣と口を挟む鬼灯に

｢一応設定は仕事中なんですよ｣

と反論し、｢それにしてもこいつウザイな…｣とブツブツと独り言はかなりイラついている。

ゲームの展開は進んで仕事終わりへと映る。

主人公は攻略相手である上司に壁ドンで引き止められた。


『今からちょっと付き合え。上司の命令は絶対だ』


a 無理。私に近寄るな

b 都合が…

c是非行かせて頂きます


今度はaを選択したA

蓬は｢いきなり態度が180度変わったな！｣と驚いた。

｢だって仕事終わったし…気持ち悪いし｣

｢そういう所ハッキリしてますね｣


しかし、この態度で上司との展開が変わりだした。

仕事中かそうでないかによって主人公の態度が変わるAの操作は遂にENDを迎える。


『A様の為ならば何でもします』


M男と女王様END



｢なんで！？｣

とパソコンを掴むAの後ろには茄子と鬼灯。


｢Aってゲームの中でもそっちに目覚めさせる才能があるのか｣

｢選択的にこの攻略するキャラクターに元々そっちの気があったのでしょう｣

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