森に眠る芸術家参＊コラボ番外編＊ ページ7
園子に近づいた男性達は順番に名刺を差し出していく。
「私は田中と申します。画商をしておりまして今回の絵画展の企画者です。
会場の提供を本当にありがとうございます」
「いえいえ〜」
「画家の宮端です。多沢慎之介はファンなのでいい勉強になりそうです」
「歴史学者の上村です。今回田中さんに誘われてこの絵画展に訪れました。
多沢慎之介は謎の多い絵描きでしたから興味がありまして…」
「坂本です。今回スポンサーの中の一人です。
この絵画展はかなり素晴らしいと聞いたので」
小太りの中年田中、若い画家の宮端、初老の上村、眼鏡をかけた坂本
それぞれと握手をしようとした園子は何かを踏んでしまい前によろけ
宮端に抱きかかえられてしまう。
「大丈夫ですか？」
「は、はい。もう、一体何よ」
「あ、私のペンです。いつの間に…すみません」
坂本は床に落ちたペンを拾い上げ、自分の胸ポケットへと仕舞った。
「そろそろ回りましょうよ」
そばかすの少年光彦に急かされ、園子は「そうね」と返事をして挨拶をそこそこに皆の元へと戻った。
「１階は多沢が好物だとされていた団子屋。
２階には公表されていた作品、３階には森で見つかった作品を展示しています」
行こうとする鬼灯にAは
「ご一緒してもいいですか？」
と近づこうとするが、それを白澤が阻止する。
「こんちゃんこんな奴と見ても楽しくないからやめな」
「何で貴方にそんな事言われないといけないんですか」
お互い詰め寄って睨む鬼灯と白澤に桃太郎は「始まった…」と呆れた。
「いだだだだだっ！！」
ついには鬼灯は白澤の顔面を掴んでミシミシと鳴らせ始める。
「もう！ここに来てまで喧嘩しないでくださいよ！」
桃太郎は白澤の腕を掴んで引き離し、
「ここは俺に任せてAは行ってこいよ」
「ちょっと！なんで止めるのさ！」
Aは白澤に一度振り向くが、すぐにプイッと顔を逸らした。
「そんな…こんちゃん…」
ガーンッとショックを受ける白澤は桃太郎に引きずられてA達と反対方向へと進む。
「愉快な人達だな…」
近くで見ていたコナンは一連のやり取りに苦笑いを零したのだった。
一向は順番に絵を眺めて進んでいく
「絵の参考になりそうかの？」
「うん！なんだから上手な絵が描けそうな気がする」
「絵画コンクールで優勝して旅行券をゲットしましょう！」
「おーっ！」と子供達が声を上げた時、
会場が暗闇に包まれた。
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鈴(プロフ) - とーとばっくさん» 読んでいただき、ありがとうございます。自分のペースで更新頑張りたいと思います。 (2020年7月20日 15時) (
レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
とーとばっく - とても面白かったです!これからも無理のない程度に更新頑張ってください!応援してます! (2020年7月20日 6時) (レス) id: 10c7904400 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十五
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時：2020年7月2日 3時
