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子狐、ダイエットをする。 ページ38

夕食前、お風呂に入ったAは身体を拭いていると視界の端に体重計が映る。

「久しぶりに測ろう」

なんとなく体重計に乗ると表示された数字に悲鳴を上げそうになった。

「体重がかなり増えてる…職場の貰い物のお菓子…?」

あまりにもショックな出来事にしばらく動けず、

メラメラとダイエットの意思を決意したのだった。








野菜だけの食事と運動をと思い、

仕事の後は夕食の時間まで狐の姿で走り回り

夕食は一人サラダ。

鬼気迫るその様子に桃タロー達も不思議に思ったが、

何も言えずただ黙って見守っていた。


「肉……食べたい」

肉や魚などが大好きなAはダイエット2週間目でかなり疲弊していていた。

「でも、これでかなり減ったはず!」

体重計に乗ったAはその数字に気を失いそうになる。

「体重が増えてる…なぜ…」


ついには食事をかなり減らし、運動量も増やした。

そんな生活をするAは元気がなくなり、

体もフラフラとしていた。


「Aー!今日お香姐さんと唐瓜と焼肉行くけど一緒に行こうー」

仕事の途中、廊下で出くわした茄子の誘いに

「肉……」

とAはヨダレが出そうになったが、

「私はやめとくよ。ダイエット中なんだ」

と断った。

仕事に戻ろうと歩き出した時、Aはよろけてしまい近くを歩いていた鬼灯に抱き止められる。


「大丈夫ですか?」

「あ……鬼灯様」

「最近元気もないみたいですし、かなりやつれてますが」

「そんな事ないですよ!むしろ余分にあるくらいですし!」

「Aダイエットしてるんだってー」

茄子からの告発にAは焦って「いや…その…」とどもる。


「実は体重が増えて……。ダイエットしても何故か体重が増えてたからご飯あんまり食べてないんです」

「無茶なことを…。しかし、さっき抱き止めた時前よりかなり軽く感じましたが」

「見た感じ前よりやせ細ってるよ」


鬼灯と茄子の言葉に「気を遣わなくていいよ」と言うが、

鬼灯も事実を述べているだけなので引き下がらない。


「体重はいつも家だけで測ってるんですか?」

「え?はい」







「体重計?あー壊れてるよ。

白澤様が酔った時に躓いて転んじゃってね

捨てるの忘れてた」


桃太郎に確認した事実にAは愕然とする。

試しに医務室の体重計で測ると、

以前の体重より遥かに下回っていた。



「どんどん食べろ!!」

この後焼肉屋で鬼灯に気持ち悪くなるまで食べさせられたのは言うまでもない。

子狐と双子と夜の閻魔殿→←子狐の不得手。



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(プロフ) - とーとばっくさん» 読んでいただき、ありがとうございます。自分のペースで更新頑張りたいと思います。 (2020年7月20日 15時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
とーとばっく - とても面白かったです!これからも無理のない程度に更新頑張ってください!応援してます! (2020年7月20日 6時) (レス) id: 10c7904400 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php  
作成日時:2020年7月2日 3時

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