子狐と報告。 ページ33
(元)子狐A、鬼灯様とめでたく婚約しました。
｢はー…急展開すぎて笑った。しばらくは内緒なんだ｣
共にお昼ご飯を食べるアヤメにA は
婚約に至った経緯を説明したのだ。
｢笑いすぎだよ…お互い仕事関係の一部の人や仲良い人には言うつもり。
後は隠すつもりもないし、聞かれたら答えるんだって｣
｢また苦情が来ただあ！？｣
｢記録課からです｣
｢あのハゲジジイ…廊下で試作の機械の実験しただけだろ｣
｢明らかにお前が悪い｣
技術課にて鬼灯と烏頭は相も変わらず素行について言い合いを行う。
2人の幼なじみである蓬は進歩しない言い合いに呆れ返っていた。
｢お前の件だけでAさんと祝言を挙げるのが遅れそうだ｣
｢えっ鬼灯結婚すんの？｣
鬼灯の言葉に蓬と烏頭は前のめりになって問い詰めた。
｢しかもAってあの子狐だったAだろ？｣
｢ええ。この前薬剤部のAさんと婚約しました｣
｢まじか。鬼灯、お前ロリコ……｣
全てを言い終える前に烏頭の両目を鬼灯の指が刺さり、
痛みに悶える烏頭は｢ぎゃあああ！｣と床を転げ回る。
｢いつ結婚すんの？｣
｢明確な時期は決めていないんですが、私の仕事が落ち着いた時にと話はしています｣
会話を続ける蓬と鬼灯の元へ復活した烏頭がよろよろと戻ってきた。
｢お前の仕事待ってたら100年経ちそうだな｣
｢だから仕事を増やすなって言ってるんですよ｣
｢烏頭さんいますか？｣
技術課に訪れた人物…Aの姿があり
烏頭の隣にいる鬼灯を見つけた瞬間ポポっと頬が赤くなる。
｢おっ！噂をすれば｣
｢あの…預けてる測りを取りに来ました｣
｢おう！直ったぜ｣
烏頭は自分の机から、測りを取ってきてAへと渡す。
｢今聞いたんだけどさ、本当にこいつと結婚していいわけ？
仕事中毒だし、仏頂面だし｣
Aの肩に手を回し、鬼灯を指差した烏頭はニヤニヤと笑う。
｢えっと…｣
｢鬼灯もAのどこが決め手で結婚するんだ？｣
｢そうですね…。一見大人しそうに見えて、
無茶をするというか、人の言う事聞かない所ですかね。
私にビビる割には怒らせる事をするというか…退屈しなさそうです｣
思い当たる数々にAは｢うっ……｣と言葉に詰まる。
｢あと、何かやましい事がある時に私と遭遇した血の気の引いた顔が結構面白くて良いですね｣
｢A、本当にこいつと結婚していいのか…？｣
なんだか心配になった烏頭と蓬だった。
子狐、デートしてません。→←子狐予防接種を受けます後篇 番外編
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鈴(プロフ) - とーとばっくさん» 読んでいただき、ありがとうございます。自分のペースで更新頑張りたいと思います。 (2020年7月20日 15時) (
レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
とーとばっく - とても面白かったです!これからも無理のない程度に更新頑張ってください!応援してます! (2020年7月20日 6時) (レス) id: 10c7904400 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十五
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時：2020年7月2日 3時
