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「 あなた、勝手にいろいろ進めてるけど、それに俺の意志は無いでしょ？なんでそんなに決めつけるの？」
「 決めつけるも何も、これは決まったことだ。ここの店長も同意の上で決まったことだ」
「 えっ……Est-il c'est vrai ? (本当なの？)Puis-je rendre Laquer ? (俺、日本に帰んなくちゃダメなの？)」
慌てて店長に尋ねると、店長は困ったようにため息をついた
「 Mentir……(嘘だろ)」
思わず天を仰ぐと、櫻井さんは書類を封筒に入れて渡してきた
「 詳しいことはここに書いてある。次に会うときは日本になるだろう。じゃあ」
そのまま大きなスーツケースをゴロゴロと引きながら、颯爽と去っていく櫻井さん
「 なんなんだよアイツ」
思わずそう毒つくと＿＿＿
「だああああああああああああ!!!!!」
ﾄﾞﾝﾄﾞﾝｶﾞﾗｺﾞﾝﾄﾞﾝｶﾞﾗｶﾞｯｼｬｰﾝ!!!!!
「 Ce que ! ？(何が起こった！？)」
「 Qu'est-ce qu'il y a ?! (どうしたの！？)」
慌てて店長と螺旋階段を覗くと、スーツケースに足を引っ掛けてそのまま階段を転がり、大きな音を立ててスーツケースの下敷きになった櫻井さんの姿があった
「 Bonjour. (こんにちは) 」
「 Bonjour ! (こんにちは！)Quelle sorte de fleur faites-vous ?(どんな花にしますか？) 」
「 So……(えっと)」
階段をゴロゴロ転がり落ちた櫻井さんは、救急車に運ばれて１週間入院することになった(その分、俺の帰国も延びた)
御見舞に白のかすみ草とオレンジのガーネットの花束と、俺の特製のフィナンシェとマドレーヌとクッキーが入ったバスケットを下げて、入院している病院へと向かった
「 こんにちは……」
小さくノックして扉を開けると、暇そうに横になって本を読んでいる櫻井さんがいた
「 ご気分はどうですか？」
「 なんだ。君か」
櫻井さんは俺を見てつまらなそうに言い、隣の空のベットに本を投げ捨てた
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作者名：サｯ子 | 作成日時：2016年5月25日 4時
