for now and forever3 (ページ27)

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127話.神ページ27

重「淳太…？分かるか？淳太！？」

しげが声をかけると淳太のうっすら開いた瞳がゆっくりと見開き、しげをとらえた。

そのまま照史、流星と確認し、最後に俺と目が合う。

その瞳は、今にも零れ落ちそうなほど潤んでいた。

神「…淳太…よかっ」

中「ごめ…ん…」

俺が口にした言葉を遮って淳太がかすれた声で呟いたのは

想定外の言葉だった。

神「なんで…なんで淳太が謝るん？」

謝らなあかんのは淳太置いて逃げた俺の方やん。

中「…こんな…めいわく…ばっか…」

重「そんなことないで？迷惑なんてないで？淳太と神ちゃんが潜入してくれへんかったら得られんかった情報だって沢山あるんよ？」

しげがそういうと、淳太は余計に目を潤ませて、タオルケットで顔を覆った。

桐「なぁ…じゅんたく…」

照史も声をかけようとしたときだった。

淳太がばさりとタオルケットを剥がし、むくりと起き上がった。

いや、正確に言えば、起き上がろうとした。

勢いよく起き上がったのも束の間、上体を起こす前にふらふらと揺れ始め、呼吸が荒く鳴っていく。

桐「淳太くんあかんて。寝とき。」

照史がそっと淳太の上体を支え、ゆっくりと下ろす。

淳太は荒い呼吸のまま、目からポロポロと涙を零している。

今の自分の状態が悔しくて悔しくてたまらないのだろう。

そんな淳太を見ていた俺の目からもじんわりと涙がこみ上げてくるのがわかった。

照史はそんな淳太に寄り添うように、背中をさすり続けていた。

淳太のすすり泣きだけがその場に響いて数分。

俺らが入ってきた扉が再び大きく開いた。

桐「誰や！！」

とっさに身構える。